猿投山は、愛知県豊田市と瀬戸市の境に位置する標高629メートルの低山で、冬でも登れる山として東海エリアで高い人気を誇っています。名古屋の中心部から車で約1時間というアクセスの良さから「名古屋の高尾山」とも呼ばれ、四季を通じて多くの登山者に親しまれています。特に冬場は空気が澄んでいるため、山頂から御嶽山や白山、南アルプスまで遠望できる絶好のシーズンとなります。この記事では、冬の猿投山登山の魅力をはじめ、登山ルート、歴史的な見どころ、アクセス方法、下山後のおすすめスポットまで、猿投山を満喫するための情報を詳しくお伝えします。

猿投山とは|愛知県豊田市を代表する低山の魅力
猿投山は、三河高原の西端に位置し、愛知高原国定公園に含まれる山です。山頂の標高は629メートルで、尾張と三河を分ける境にそびえています。山体は黒雲母花崗岩で構成されており、山中には様々な奇岩や巨石が点在していることが特徴です。
山麓には猿投神社の本社があり、山中の東の宮と西の宮を総称して「猿投三社大明神」と呼ばれています。古くから厚く崇敬されてきた霊山であり、自然と歴史の両方を楽しめる貴重な存在として、地元の人々はもちろん、県外からも多くの登山者が訪れています。
登山道は整備が行き届いており、案内板も豊富に設置されているため、初心者でも安心して歩くことができます。登山口には合計170台を収容できる3か所の無料駐車場が完備されており、登山者の利便性も高くなっています。山頂からは晴天時に御嶽山や白山を望むことができ、三河平野や瀬戸方面の町並みも一望できる素晴らしい眺望が広がります。
冬でも登れる山としての猿投山|冬季登山の魅力と注意点
猿投山は冬でも登れる山として広く知られています。2025年12月の登山レポートによると、冬休み期間中でも登山者で賑わっており、冬ならではの澄んだ空気の中で御嶽山がよく見えたという報告がありました。
冬の猿投山登山が人気の理由
冬場の猿投山登山には、他の季節にはない魅力がいくつもあります。まず、空気が澄んでいるため、山頂からの眺望が特に素晴らしくなります。晴れた日には御嶽山や白山、南アルプスまで遠望でき、知多半島や鈴鹿山脈も見渡すことができます。これは冬ならではの贅沢な体験といえるでしょう。
また、冬は虫が少なく、汗もかきにくいため、快適に登山を楽しめる季節でもあります。落葉した木々の間から差し込む陽光が温かく、静寂に包まれた山道を歩く冬の登山は格別です。愛知県の温暖な気候のもと、積雪の心配も少ないため、冬山初心者でも安心して挑戦できる山となっています。
冬季登山の防寒対策
ただし、冬場の登山では防寒対策が必須です。特に山頂付近は風が吹いていることが多く、平地より気温が低いため、防寒着やニット帽、手袋などを用意しておくことが望ましいとされています。また、日没が早いため、早めの時間帯に登山を開始し、余裕を持った計画を立てることが重要です。風があって寒さを感じることもあるため、体温調節がしやすいレイヤリングを意識した服装がおすすめです。
猿投山の歴史と伝説|霊山としての信仰の歴史
猿投山は古くから山嶽信仰・巨石信仰の場として崇められてきた山です。山麓に鎮座する猿投神社は、式内社であり三河国三宮という格式高い神社で、旧社格は県社でした。
猿投神社の創祀と御祭神
猿投神社の創祀は社伝によれば仲哀天皇元年に勅願により現在の地に祀られたとされています。御祭神は大碓命(おおうすのみこと)を主祭神とし、景行天皇と垂仁天皇を配祀しています。大碓命は景行天皇の第一皇子で、日本武尊(やまとたけるのみこと)の双子の兄にあたる人物です。
宝亀10年(779年)に編纂された縁起書によれば、大碓命は景行天皇52年に猿投山中で蛇毒のために42歳で死去し、山上に葬られたとされています。猿投山西峯にある西の宮の背後には、大碓命の墓所が現存しており、歴史的にも貴重な場所となっています。
「猿投」という地名の由来
猿投という独特の地名の由来については、いくつかの説が伝えられています。最も有名な説は、猿投神社の社蔵文書に記されているもので、「景行天皇が伊勢国へ赴いた際に、かわいがっていた猿が不吉なことを行ったので、海へ投げ捨てた。その猿が今の猿投山に籠もって住んだとされることから”猿投”と呼ばれるようになった」というものです。
その他の諸説として、山容が鐸(さなぎ)に似ているという説、鐸を木の枝につけて祭祀を行ったという説、大碓命薨去を悲しみ真歎山(まなげやま)と呼ばれそれが猿投山となったという説などがありますが、いずれも断定するには至っていません。
左鎌奉納の独特な信仰
猿投神社には、昔から左鎌を奉納するという特殊な信仰があります。これは、御祭神の大碓命が左利きで、左手に鎌を持って当地の開拓をされたという伝承に基づいています。元々は悪縁を断ち切り、豊作や病気平癒を祈願するためのものでしたが、現在ではトヨタ自動車関連の企業が安全祈願の鎌を多く奉納しています。豊田市という土地柄もあり、企業との結びつきが強い神社となっています。
猿投山の主な登山ルート|初心者から経験者まで
猿投山には複数の登山ルートがあり、体力や目的に応じて選択することができます。
東の宮ルート(猿投神社からの表参道コース)
最も人気があるのが、猿投神社から登る表参道コースです。東海自然歩道を辿り、大岩展望台や東の宮を経て山頂に至るルートで、往復約3時間から4時間と手頃な行程となっています。
ルート上には案内板が豊富に設置されているため、迷う心配がほとんどありません。道は整備されており、初心者や家族連れでも歩きやすいコースとなっています。途中には大崩壊地形やツガの大木、奇岩であるカエル石など見どころも多く、飽きずに山頂まで歩くことができます。
標準的なコースタイムについてお伝えすると、猿投山登山者用駐車場から御門杉(猿投山登り口)までが約20分、御門杉から大岩展望台までが約40分、大岩展望台から東の宮までが約30分、東の宮から猿投山山頂までが約20分となっています。歩行距離は往復で約9キロメートル、所要時間は休憩を含めて約4時間程度です。難易度は初級で、初心者でも安心して挑戦できるルートとなっています。
雲興寺ルート(瀬戸市側からのアプローチ)
猿投神社からのルートでは少し物足りなさを感じる方には、瀬戸市側の雲興寺から登るルートがおすすめです。往復約7.5キロメートルとやや長めで、アップダウンも多いため、表参道ルートに比べると登り応えがあります。
雲興寺の標高がすでに約250メートルあるため、山頂との高低差は約380メートルとなります。一般的な人で登り約2時間、下り約1時間10分程度のコースタイムです。
このルートは東海自然歩道を通って赤猿峠を経由し、猿投山山頂へ向かいます。雲興寺には広い駐車場とトイレが完備されており、人気のコースとなっています。ただし、初めての人には道がやや分かりにくい部分があり、西の宮から幅広い道路へ出て再び狭い林道へ戻る箇所には標識がないため、GPSを見ながら歩くことが推奨されています。
七滝めぐりコース
猿投神社から東の宮、山頂を経て、七滝めぐりをしながら猿投神社へ戻る周回コースもあります。前後のコンクリート道歩きが長いものの、山道の時間は約2時間半程度で、滝と山の両方を楽しめるルートとなっています。
猿投山の見どころ|自然と歴史が織りなす絶景スポット
猿投山には多くの見どころがあり、登山の楽しみを倍増させてくれます。
大岩展望台|三河平野を一望する絶景ポイント
大岩展望台は猿投山登山のハイライトの一つです。三河平野を見渡す絶好のビューポイントで、岩の上に立てる迫力満点のスポットとなっています。晴天の時は三河湾や名古屋港が望め、知多半島や鈴鹿山脈、南アルプスまで遠望できます。岩の上で写真を撮る登山者も多く、大人気のスポットです。
東の宮と西の宮|猿投三社大明神の奥宮
東の宮は猿投神社を本社とする東方の奥の宮です。創建は不明ですが、12代景行天皇がヤマトタケルの父として西の宮より先に東の宮を創建したと伝わっています。また、平安時代後期に創建されたとも語り継がれています。
西の宮は猿投神社を本社とする西方の奥の宮で、東の宮と同時期に設立されたとも、少し後だったとも言われています。西の宮には大碓皇子の墓所が隣接しています。猿投神社本社、東の宮、西の宮の三社を参拝すると、災難除け、病気平癒、祈願成就、交通安全、職場安全、無事故・無災害などのご利益があるとされています。
天然記念物の菊石|国指定の珍しい球状花崗岩
猿投山には「菊石」と呼ばれる国の天然記念物に指定された球状花崗岩があります。黒雲母花崗岩中に白色の菊状紋様があることから「菊石」と呼ばれています。最も美しいのは広沢川の清流が滑床状に走る露頭部分で、あたかも菊の花が水面に浮かび上がったように観察できます。
御船石とカエル石|伝説が残る巨岩群
御船石は花崗岩でできた巨石で、「祭神である大碓命が乗ってきた船が石になった」という言い伝えがあります。登山道沿いにあり、その大きさと存在感は見る者を圧倒します。
カエル石は独特の形をした奇岩で、「古代の磐座(神社の本殿にあたるもの)であった」とも言われています。その形がカエルに似ていることからこの名前がつきました。
トロミル水車|陶磁器産業の歴史を伝える遺産
猿投山の麓では、かつて陶磁器産業が盛んでした。トロミル水車は陶石を砕くために使われていた水車で、当時の産業の歴史を今に伝える貴重な遺産です。
猿投七滝|清流に連なる七つの滝
猿投七滝は猿投山麓を流れる広沢川にかかる七つの滝の総称です。上流から順に「血洗いの滝」「二ツ釜滝」「白霧滝」「千鳥滝」「白菊滝」「乙女滝」「広沢大滝」が並んでいます。
菊石・猿投七滝遊歩道(全長861メートル)が整備されており、森林と滝のマイナスイオンを感じながら散策を楽しむことができます。この遊歩道からは5か所の滝を巡ることができ、短い区間で次々と滝を鑑賞できる贅沢なコースとなっています。
滝めぐりは登山とは別に、気軽なハイキングとしても楽しめます。特に夏場は涼を求めて多くの人が訪れる人気スポットです。
猿投山の四季|季節ごとに異なる山の表情
猿投山は四季折々の自然を楽しめる山です。
春の猿投山|桃の花が咲き誇る桃源郷
猿投地区は「モモの里」と呼ばれ、モモの収穫量は愛知県下有数です。春には山麓一帯にモモの花が咲き誇り、桃源郷のような世界が広がります。ピンク色に染まった里山の風景は、まさに日本の春を象徴する美しさです。また、春は新緑の季節でもあり、芽吹いたばかりの若葉が山全体を覆い、清々しい空気の中で登山を楽しむことができます。
夏の猿投山|名古屋の避暑地として人気
猿投山は三河高原の最西端に位置し、西にある濃尾平野から空気が山肌に当たって、とても涼しい風が猿投山の森を通過するため、夏でも涼しいのが特徴です。暑い季節でも比較的快適に登山を楽しめることから、「名古屋の避暑地」としても親しまれています。また、夏場は猿投七滝で涼を取りながらの散策もおすすめです。
秋の猿投山|紅葉と巨岩が織りなす絶景
秋になると、麓の猿投神社紅葉林は真っ赤に染まり、訪れる人を楽しませてくれます。特に東昌寺大悲殿前のカエデは美しいことで知られています。天然記念物に指定された球状花崗岩である菊石をはじめ、御船石、蛙岩、屏風岩、御鞍石など伝説のある巨岩もあり、色づく紅葉とともに見どころがいっぱいです。
冬の猿投山|澄んだ空気と遠望が魅力
冬は澄んだ空気の中で、遠くの山々まで見渡すことができる最高のシーズンです。晴れた日には御嶽山や白山がくっきりと見え、登山の達成感をより一層味わうことができます。落葉した木々の間から差し込む陽光が温かく、静寂に包まれた山道を歩く冬の登山は格別です。
猿投山へのアクセス方法|車と公共交通機関
車でのアクセス
東海環状自動車道の「豊田藤岡IC」や猿投グリーンロードの「猿投東IC」から約5分で猿投山登山口に到着します。また、猿投グリーンロード「猿投IC」より北へ約30分でもアクセス可能です。名古屋市内からは約1時間程度で到着でき、日帰り登山に最適な距離にあります。
公共交通機関でのアクセス
名古屋方面からは、地下鉄東山線「名古屋」駅から「伏見」駅で地下鉄鶴舞線へ乗り換え、「赤池」駅で名鉄豊田線へ相互乗り入れし、名鉄「豊田市」駅で下車します。「豊田市」駅からは、とよたおいでんバス藤岡・豊田線に乗車し、「猿投神社前」バス停で下車します。バス停から登山口までは徒歩約30分です。
雲興寺ルートを利用する場合は、名鉄瀬戸線で終点の尾張瀬戸駅に到着し、北口正面の3番乗り場から赤津行きバスに乗車します。
猿投山の駐車場情報|無料駐車場の詳細
猿投山登山口周辺には複数の無料駐車場があります。登山者用駐車場(猿投町大城7-10付近)は約50台収容可能で、登山者・猿投神社参拝者共用第2駐車場(猿投町瀬戸田48-13)も約50台収容可能です。登山者用第3駐車場(猿投町別所23-1)は約70台収容可能となっています。
休日には早朝でも第2駐車場はほぼ満車になることがあり、登山口に近い第1駐車場は道も狭く混雑するため、最初から第2、第3駐車場を目指すのがおすすめです。特に人気の高い週末や祝日は、午前7時頃には満車になることが多いため、早めの到着が推奨されています。
猿投神社の参拝者用駐車場は登山者用の駐車場ではないため、利用しないよう注意が必要です。雲興寺ルートを利用する場合は、雲興寺の駐車場を利用できます。こちらはかなり広く、トイレも完備されています。
猿投山登山の装備と注意点|安全な登山のために
必要な装備
猿投山は低山ですが、山歩きの基本装備は必須です。登山靴は足首をしっかりサポートするものが望ましく、スニーカーでも歩けないことはありませんが、滑りやすい箇所もあるため、専用の登山靴が安心です。リュックサックは両手が自由に使えるものを使用し、子ども用リュックは両サイドにポケットがあると水を取り出しやすく便利です。
雨具については、山の天気は変わりやすいため、レインウェアは必携です。リュックサックを丸ごとカバーできるレインカバーもあると便利です。飲料水と行動食についても、適度な水分補給と栄養補給は登山の基本であり、冬場でも汗をかくため、十分な水分を持参することが大切です。
地図はスマートフォンのGPSアプリや紙の地図を持参すると安心です。防寒着については、冬場は特に、山頂付近は風が吹いて寒いことがあるため、必ず持参するようにしましょう。
登山時の注意点
猿投山には無数の登山道があり、メインの登山道以外は地元の人でもわからなくなってしまうくらい道が錯綜しています。親子登山初心者には、猿投神社の第1駐車場を出発点とする「東海自然歩道」のコースがおすすめで、登山道がしっかりしており、道に迷うこともありません。
足元が滑りやすい箇所があるため、常に足元には注意が必要です。踏み間違えると転んだり、斜面を落ちたりする危険もあります。子どもたちだけで先に行くのは避け、みんなでそろって行動することが大切です。トレイルランニングをしている人がいたら、道を譲るようにしましょう。また、無理をせず、体調に合わせたペースで歩くことが重要です。雲興寺ルートには途中に水場がないため、十分な飲料水を持参する必要があります。
猿投山のトレイルランニング|ランナーにも人気の山
猿投山は登山だけでなく、トレイルランニング(トレラン)のスポットとしても大変人気があります。名古屋近郊からアクセスしやすく、走りやすい適度な長さのコースが整備されていることから、初心者のトレーニングにも最適な場所として知られています。
トレランコースの特徴
猿投山駐車場(東昌寺大悲殿の前にある駐車場)をスタートし、猿投山山頂を目指す往復約9キロメートル、約600メートルを登って下るコースが代表的です。登山道は良く整備されていて登りやすいものの、木の根が結構出ているところが多いため、走る時は特に注意が必要です。
特に朝はランナーの方も多く、登山客も多いため、8時過ぎには駐車場が埋まりかけるほどの人気ぶりです。ランナーが多いのもうなずける走りやすさで、「噂通りの人気な山でトレランの方の多さにびっくり」という声も聞かれます。
トレランイベントとツアー
猿投山ではガイド付きのトレイルランツアーも定期的に開催されています。猿投山にはさまざまな登山ルートがあり、登山者の多いコースを避けて裏道を進むツアーも人気があります。距離は約14キロメートル程度で、山登り合計は約900メートルとなります。猿投山は階段が多くあり、登りはハードめとなります。トレイルランニングが初めての方も歓迎されますが、ある程度の体力がある方が対象となっています。
トレラン時の装備
トレイルランニングの際に必要な持ち物として、トレイルランニングシューズ(ロード用ランニングシューズは不可)、リュック、水1.5リットル以上、昼食、帽子、健康保険証などが挙げられます。登山者との共存のため、トレイルランナーは登山者に道を譲り、安全に配慮しながら走ることが求められています。
親子登山・ファミリー登山に最適な猿投山
猿投山は親子登山やファミリー登山にも非常に適した山として知られています。地元の愛知県豊田市や近隣では、気軽に日帰り登山ができる山、初心者やファミリーの登山にも適した山として大人気です。
ファミリー向けの魅力
猿投山が親子登山に適している理由はいくつかあります。まず、登山道が整備されており、足元がしっかりしているため、子どもでも安心して歩くことができます。また、東海自然歩道のコースは道幅も広く危険が少ないため、親子登山初心者にもおすすめです。
途中には大岩展望台やカエル石、御船石などの見どころが点在しており、子どもたちも飽きずに山歩きを楽しむことができます。山頂からの眺望も素晴らしく、登頂の達成感を家族で分かち合えます。
子ども連れ登山の注意点
子ども連れで登山する際には、子どもたちだけで先に行かせず、必ず大人と一緒に行動することが大切です。足元には常に注意し、滑りやすい箇所では手を繋ぐなどの配慮をしましょう。無理をさせず、子どもの体力に合わせたペースで歩くこと、十分な水分と軽食を持参すること、トイレの場所を事前に確認しておくことも重要です。
猿投山の登山道には途中にトイレや休憩所が設けられており、子ども連れでも安心して登山を楽しむことができます。週末のリフレッシュや手軽な山旅に最適で、季節ごとに変わる自然の表情も大きな魅力となっています。
猿投山周辺の自然観察|野鳥や植物との出会い
猿投山は自然観察の場としても魅力的です。豊かな緑に囲まれたトレイルでは、様々な野鳥や植物を観察することができます。
野鳥観察
登山道沿いでは、ウグイスのさえずりを楽しむことができます。特に春から初夏にかけては、多くの野鳥たちの美しい歌声が森に響き渡ります。運が良ければ、様々な種類の野鳥に出会うことができるでしょう。
野生動物との遭遇
猿投山では野生動物に出会うこともあります。登山者の中にはカモシカに遭遇したという報告もあり、自然観察路分岐などで野生動物を見かけることがあります。ただし、野生動物との遭遇は稀であり、出会った際には距離を保って静かに見守ることが大切です。
植物観察
猿投山の森には、ツガの大木をはじめとする様々な樹木が生育しています。原生林に覆われた中腹には東の宮と西の宮があり、神聖な雰囲気の中で森林浴を楽しむことができます。また、猿投地区は「モモの里」として知られており、春には山麓一帯にモモの花が咲き誇ります。この時期には、登山と合わせて里山の花見を楽しむこともできます。
下山後のおすすめスポット|猿投温泉と周辺グルメ
猿投温泉|愛知県最大の天然ラドン温泉
登山で疲れた体を癒すには、猿投温泉がおすすめです。猿投温泉は愛知県最大の天然ラドン温泉で、温泉水は地下1,200メートルから湧き上がっています。「医学の湯」とも呼ばれ、日本でも数少ない飲用可能な温泉の一つです。天然温泉の中でもラドン泉は特別な存在で、全国では7パーセントしか湧出していない貴重な泉質です。
日帰り温泉施設「金泉の湯」では、「飲む」「吸う」「浸かる」の三つの方法で天然ラドン泉を体感できます。営業時間は平日9時30分から23時まで(最終受付22時30分)、土日祝は8時から23時まで(最終受付22時30分)となっています。料金は大人が平日1,580円、土日祝1,680円で、貸タオル、貸バスタオル、貸浴衣が付いています。小人(3歳から小学生)は平日380円、土日祝480円です。
入泉した際には、専用の蛇口より一人につき1容器5リットルまで源泉水を汲んで持ち帰ることができます(無料)。
猿投神社周辺のグルメ
猿投神社から徒歩約2分の距離には日本料理・懐石の店「さなげ苑」があります。また、猿投神社の近くには手打ちうどんの店があり、「うどん自体がすごくおいしい」と地元でも評判です。猿投温泉周辺には様々なグルメスポットが点在しており、つけ麺が美味しいラーメン店や、A5和牛のお肉とホルモンがお値打ちで食べられる焼肉店、地元で人気のタイ料理専門店などがあります。
登山で消費したカロリーを美味しい食事で補給し、猿投温泉で疲れを癒してから帰路につくという一日の過ごし方は、多くの登山者に支持されています。
猿投山周辺の観光スポット|登山と合わせて楽しむ
猿投神社|登山前後の参拝がおすすめ
猿投神社は猿投山登山の起点となる歴史ある神社です。棒の手が奉されることでも知られ、古くからの伝統行事が今も受け継がれています。登山前後に参拝し、安全登山を祈願するのもよいでしょう。神仏習合の時代には神宮寺を白鳳寺といい、宗派は真言宗で、南北朝以降は延べ45もの坊を数えたとされています。本地仏は本社が阿弥陀如来、東宮が薬師如来、西宮が観音菩薩でした。現在でも地元の人々に大切にされており、初詣や七五三などの行事には多くの参拝者で賑わいます。左鎌を奉納する独特の信仰も見どころの一つです。
岩屋堂|紅葉の名所
猿投山山頂から瀬戸市方面へ、雲興寺を経て東海自然歩道をたどると、紅葉の名所として知られる岩屋堂に至ることができます。秋には特に美しい紅葉を楽しむことができ、猿投山登山と組み合わせた周遊ルートとしても人気があります。
足助の古い町並み
猿投山から約15キロメートルほど離れた場所には、足助の古い町並みがあります。江戸時代の面影を残す風情ある街並みは、散策にぴったりです。季節によっては様々なイベントも開催されており、登山と観光を組み合わせた一日を楽しむことができます。
まとめ|冬でも登れる愛知県豊田市の猿投山
猿投山は、愛知県豊田市と瀬戸市の境に位置する標高629メートルの低山ですが、その魅力は奥深いものがあります。名古屋から車で約1時間というアクセスの良さ、整備された登山道、豊富な見どころ、そして冬でも登りやすい気候条件など、初心者から経験者まで幅広い層に愛される理由がここにあります。
冬場は澄んだ空気の中で御嶽山や白山を遠望でき、春には桃源郷のような桃の花が咲き誇り、夏は涼しい風の中で避暑を楽しめ、秋には紅葉が山を彩ります。四季折々の表情を見せる猿投山は、何度訪れても新しい発見がある山です。
また、猿投神社や東の宮、西の宮といった信仰の場、天然記念物の菊石や御船石などの巨岩、猿投七滝の美しい水の流れなど、自然と歴史が融合した見どころも豊富です。下山後には猿投温泉で疲れた体を癒し、猿投神社に参拝するという充実した一日を過ごすことができます。
日帰りで気軽にアクセスでき、初心者からベテラン、そして子ども連れの家族まで幅広い層が楽しめる猿投山は、忙しい現代人にとって心身をリフレッシュできる貴重な場所です。低山だからといって侮ることなく、基本的な登山装備を整え、天候や体調に注意しながら、安全に登山を楽しんでください。









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