霧ヶ峰・車山高原は、長野県のほぼ中央に位置する初心者にもおすすめの日帰りトレッキングスポットです。標高1,925mの車山を最高峰とする広大な高原には、リフトを使えば手軽に登頂できるコースから、八島ヶ原湿原を巡る本格的なトレッキングコースまで、難易度に応じた多彩なルートが用意されています。都心からも日帰りでアクセスでき、360度の大パノラマと四季折々の高山植物が楽しめることから、登山初心者や家族連れに人気を集めています。この記事では、霧ヶ峰・車山高原でのトレッキングを計画している初心者の方に向けて、アクセス方法、おすすめコース、服装や持ち物、季節ごとの見どころまで、日帰りで楽しむための実践的な情報をお届けします。

霧ヶ峰・車山高原とはどのような場所か
霧ヶ峰は、長野県諏訪市から茅野市にかけて広がる高原地帯で、日本百名山の一つに数えられています。主峰である車山の標高は1,925mで、霧ヶ峰の最高地点となっています。「霧ヶ峰」という名前は、年間200日以上霧が発生することに由来しており、特に朝晩は霧に包まれることが多いのが特徴です。
霧ヶ峰には八島ヶ原、車山、踊場の3つの大きな湿原があり、いずれも「霧ヶ峰湿原植物群落」として国の天然記念物に指定されています。約360種類もの植物が生育しており、初夏のレンゲツツジに始まり、夏のニッコウキスゲやワタスゲ、秋のヤナギランなど、四季折々の花に彩られる高原として知られています。
車山高原は、霧ヶ峰の中でも特に観光開発が進んだエリアで、スキー場やリゾート施設が充実しています。夏季には展望リフトが運行され、山頂まで約15分で到達できるため、登山初心者や体力に自信のない方でも気軽に絶景を楽しむことができます。山頂からの展望は素晴らしく、八ヶ岳連峰、浅間山、美ヶ原、富士山、南アルプス、中央アルプス、御嶽山、乗鞍岳、そして北アルプスの穂高連峰から白馬連峰まで、まさに360度の大パノラマが広がっています。空気が澄んでいれば富士山もはっきりと見ることができ、まさに天空の絶景スポットといえます。
車山山頂のシンボルとなっているのが、白い球体の気象レーダー観測所です。正式名称は「車山気象レーダー観測所」で、通称「長野レーダー」と呼ばれています。1999年に気象庁が設置したもので、富士山レーダーの後継として運用されています。アンテナの海抜高度は1,937.1メートルと、運用中の気象庁のレーダーとしては最も標高の高い位置にあり、建物上部の丸いドームの中には直径4mのパラボラアンテナが収められています。このアンテナを回転させながら電波を発射し、広い範囲の雨や雪の強さ、移動などを観測しています。
また、車山山頂には「車山神社」という小さな祠があります。標高1,925mに鎮座するこの神社は、富士山や八ヶ岳などの山々を一望できる天空の絶景神社として知られており、山頂を訪れた際にはぜひ参拝をおすすめします。
霧ヶ峰・車山高原へのアクセス方法
車でのアクセス
首都圏から霧ヶ峰・車山高原へは、中央自動車道を利用するのが便利です。東京方面からは、中央自動車道の諏訪ICを下り、国道20号を松本方面へ直進します。国道につき当たったら霧ヶ峰方面へ左折し、約3.5km先の元町交差点で県道40号線へ右折すると霧ヶ峰・白樺湖方面へ向かうことができます。強清水でビーナスラインの白樺湖・車山高原方面へ直進すると、車山肩駐車場に到着します。諏訪ICから車山肩までは約40分の所要時間となっています。名古屋方面からも中央自動車道の諏訪ICを利用すれば約40分で到着できます。長野市内方面からは、上信越自動車道の東部湯の丸ICから約1時間で到着します。
駐車場情報
霧ヶ峰エリアには複数の無料駐車場が完備されています。車山肩駐車場は標高1,800mに位置し約140台が収容可能で、霧ヶ峰の最高峰となる車山への最短の登山口となっています。1時間足らずで絶景が広がる山頂に到着できることから、トレッキングの起点として人気があります。車山高原駐車場は約1,300台を収容できる大規模な駐車場で、展望リフトの乗り場に近く便利です。霧ヶ峰第1・第2駐車場は強清水にあり標高1,675mに位置し約300台が収容可能です。そのほか八島湿原駐車場、富士見台駐車場、自然保護センター北側にもそれぞれ約70台ずつ駐車可能なスペースがあります。
ただし、特に7月のニッコウキスゲの開花シーズンは大変混雑し、平日であっても午前中には満車となることがあります。周辺道路が渋滞することもありますので、早めの到着をおすすめします。富士見台の駐車場の方が比較的駐車しやすい傾向にあります。
公共交通機関でのアクセス
電車とバスを利用する場合は、大きく分けて2つのルートがあります。JR上諏訪駅からはアルピコ交通の霧ヶ峰・八島湿原線バスに乗車し、約60分で霧ヶ峰または車山肩に到着します。JR茅野駅からはアルピコ交通の白樺湖・車山高原線バスに乗車し、車山高原方面へ向かうことができます。ただし、いずれのバス路線も運行期間が限られており、特に冬期は運休となる場合がありますので、事前にアルピコ交通の公式ページで運行状況を確認することをおすすめします。
周辺施設情報と準備のポイント
霧ヶ峰への道中で最後のコンビニは、白樺湖畔にあるローソン ビーナスライン白樺湖店です。このローソンは24時間営業ではなく、7時から22時までの営業となっていますので注意が必要です。名古屋方面から諏訪ICを経由する場合、道中の最後のガソリンスタンドはapollostation ニュー蓼科給油所となっています。山間部に入る前に、食料や飲料の調達、給油を済ませておくことをおすすめします。
初心者におすすめのトレッキングコース
コース選びのポイント
霧ヶ峰には1時間程度の軽いハイキングから半日がっつりトレッキングまで、難易度や体力に応じた多彩なルートが用意されています。初心者の方は、まず短時間で楽しめるコースから始めて、徐々にステップアップしていくことをおすすめします。霧ヶ峰の主なコースは標高差が少なく、登山道も整備されているため、登山初心者や家族連れでも安心して歩けるレベルです。ただし、一部にぬかるみや石が多い道もあるため、靴選びや体調管理には十分注意しましょう。
展望リフト利用コース
最も手軽に車山山頂を目指せるのが、展望リフトを利用するコースです。車山高原スカイパークの展望リフト「スカイライナー」と「スカイパノラマ」を乗り継いで、約15分で山頂に到着できます。所要時間は約1時間から1時間30分程度となっています。リフト山頂駅に着いたら、360度の大パノラマを楽しみながら山頂周辺を散策しましょう。山頂からは車山湿原を見下ろしながら、なだらかな道を下ることもできます。帰りはリフトを利用しても良いですし、体力に余裕があれば歩いて下山することも可能です。このコースはファミリーに特におすすめで、車山スカイプラザから2つのリフトを乗り継いで一気に山頂へ行き、景色を楽しみながらのんびり散策できます。
2025年のグリーンシーズンにおける展望リフトの往復料金は大人2,500円、片道は大人1,600円でした。営業期間は2025年4月18日から2025年11月3日までで、7月から10月は休まず営業していました。営業時間は9時からで、山麓最終乗車は16時、山頂最終乗車は16時30分となっていました。
車山肩から山頂往復コース
車山肩駐車場から山頂を目指す、最もシンプルなコースです。登りは約45分、下りは約30分で、標高差は約130mほどとなっています。ゆっくり登ればきつくはありません。所要時間は約1時間15分です。車山肩から山頂までは緩やかな登りで、ちょっとした登山気分が味わえます。途中、振り返ると八ヶ岳連峰の雄大な姿を望むことができます。短時間で山頂を往復でき、都心から日帰りで行ける初心者向けの山として人気があります。下山後は、車山肩にある「ころぼっくるひゅって」でひと休みするのがおすすめです。
車山肩から山頂経由で車山湿原周回コース
車山肩から山頂へ登り、車山湿原を一周して戻ってくるコースです。所要時間は約2時間となっています。山頂からの下りは白樺湖が眼下に見えて迫力があります。車山湿原は国の天然記念物に指定されており、木道が整備されているので歩きやすいです。湿原特有の植物を観察しながら、ゆっくりと散策を楽しめます。
車山から蝶々深山、八島湿原を巡る周回コース
車山肩を起点に、車山山頂、蝶々深山、物見岩、八島湿原(八島ヶ原湿原)を巡り、車山肩に戻る人気の周回コースです。距離は約10km、休憩時間を含まず約3時間30分のコースとなります。車山肩から40分ほど緩やかな斜面を登ると、気象レーダー観測所のある車山山頂へ到着します。1,925mと霧ヶ峰で一番標高が高い場所では、大パノラマが楽しめます。
車山湿原の木道を過ぎて登り返し、蝶々深山へと向かいます。蝶々深山の標高は1,836mで、広々とした山頂では北アルプスのほか、浅間山や妙高などの山々も見ることができます。八島ヶ原湿原までは距離がありますが、標高差はあまりないため、初心者でも挑戦しやすいコースです。八島ヶ原湿原は新海誠監督の映画『君の名は。』のモデルにもなったといわれる場所で、貴重な動植物の宝庫となっています。
どのコースも比較的距離が長いので、飲み物や日差し対策は万全に準備しましょう。大きな石が転がる道も多いので、トレッキングシューズがあると安心です。
八島ヶ原湿原の魅力と楽しみ方
八島ヶ原湿原は、標高1,630mに位置する日本を代表する高層湿原です。長野県のほぼ中央、霧ヶ峰高原の北西部にあり、1939年(昭和14年)に国の天然記念物に指定され、国の文化財としても登録されています。12,000年かけて湿原を形作ってきた泥炭層は、尾瀬より深い8.05mに達しています。湿原の主役ともいえるミズゴケの種類は18種にのぼり、日本最大級の釧路湿原とほぼ肩を並べる規模となっています。
「天空の箱庭」とも称される美しい風景は、新海誠監督の映画『君の名は。』でも描写されたと言われ、多くの観光客が訪れる人気スポットとなっています。八島ヶ原湿原には西側に八島ヶ池、東側に鎌ヶ池があり、その中間に鬼ヶ泉水と呼ばれる池があります。周囲にはこの地で発見され「キリガミネ」と名のつく植物を含め、年間約360種類もの植物が開花し、草原に彩りを添えています。コバイケイソウやニッコウキスゲなどの亜高山植物の宝庫で、春夏秋冬それぞれに異なる表情を見せてくれます。
八島湿原周遊コースは、湿原をぐるっと一周するコースで、所要時間はゆっくり回って約1時間30分から2時間ほどです。湿原の周囲を歩くだけなのでほとんど起伏がなく、気軽に歩けるのが特徴です。春や夏はたくさんの草花、秋はススキと草紅葉、冬はスノーシュートレッキングを楽しむこともできます。湿原内には木道が整備されており、植物を踏み荒らすことなく散策できます。八島ヶ原湿原へのアクセスは、諏訪ICから約20km・約30分で到着します。公共交通機関では、JR上諏訪駅からアルピコ交通で約50分、八島湿原バス停で下車となります。
霧ヶ峰・車山高原の季節ごとの見どころ
春の霧ヶ峰(4月下旬から5月)
4月下旬から5月にかけて、霧ヶ峰は雪解けとともに芽吹きの季節を迎えます。まだ肌寒い日もありますが、高原に春の訪れを告げる花々が咲き始めます。ビーナスラインは4月下旬頃から全線開通となり、ドライブシーズンの幕開けとなります。この時期は観光客も比較的少なく、静かな高原散策を楽しめるのが魅力です。
初夏のレンゲツツジ(6月)
6月に入ると、レンゲツツジが高原を赤く染めます。特に霧ヶ峰周辺では、レンゲツツジの群生地が点在しており、見事な景観を楽しめます。レンゲツツジの見頃は例年6月上旬から中旬頃です。この時期から夏にかけて、様々な高山植物が次々と開花し始め、高原は色とりどりの花で彩られます。
夏のニッコウキスゲ(7月から8月)
霧ヶ峰のハイライトともいえるのが、7月のニッコウキスゲの季節です。例年7月上旬から中旬にかけて、車山肩や富士見台では黄色い花々が高原一面に咲き誇ります。ニッコウキスゲは、一つの茎に6個から7個ほどの花芽がついていて、朝咲いて夕方にはしぼむ一日花です。入れ替わり立ち代わり咲くので、花芽が多いほど長く楽しめるのが特徴です。
近年では、増加したニホンジカに花芽が食べられて場所により数が減少したため、電気防護柵を張って保護するようになっています。現在、霧ヶ峰でニッコウキスゲの群生が見られるのは、車山肩、富士見台、八島ヶ原湿原、自然保護センター周辺の園地等に設置された柵の中です。特に富士見台は、広大な草原に咲くニッコウキスゲの群生が見事で、多くの来訪者を魅了しています。車山肩では、ビーナスライン沿いの遊歩道から美しい花景色を楽しむことができます。この時期は非常に混雑し、車山肩の駐車場は平日であっても午前中は満車となることが多いため、早めの到着を心がけましょう。
秋の草紅葉(9月から10月)
9月中旬からはススキが見られ始め、10月は本格的な草紅葉シーズンを迎えます。見渡す限りのススキやツツジなどで草原は草紅葉の絨毯に染まり、静かで心が落ち着く風景が広がります。草紅葉の見頃は9月上旬から10月上旬です。ススキの穂が金色にきらきらと揺れ、素晴らしい風景が楽しめます。
霧ヶ峰・車山は10月上旬から中旬にかけて紅葉のピークを迎えます。草原の中に点在するカラマツやナナカマドが色づき、なだらかな斜面が赤や黄金色で染まる様子はまさに絶景です。特におすすめなのは「車山肩」や「霧の駅」周辺で、広い空と紅葉のコントラストが素晴らしい写真スポットとしても知られています。
周辺エリアの紅葉時期の目安として、美ヶ原高原は9月下旬から10月上旬と最も早く色づき、霧ヶ峰・車山は10月上旬から中旬、女神湖・白樺湖周辺は10月中旬から下旬、和田峠・扉峠は10月上旬から中旬となっています。1週間でだいぶ景色が変わりますので、何度訪れても違った風景を楽しめます。日没の早い秋は、スタート時間に余裕を持ち、短縮コースも把握しておくことが大切です。
トレッキングに適した服装の選び方
レイヤリングの基本
霧ヶ峰・車山高原でのトレッキングでは、レイヤリング(重ね着)を意識した服装が基本となります。
アンダーウェア(肌着)は吸収速乾性の素材を選びましょう。汗をかいても乾きやすい化繊やメリノウールがおすすめです。乾きの遅い綿素材は避けてください。春や秋は吸収速乾性に加えて保温性のあるアンダーウェアが適しています。
ミドルレイヤー(中間着)はフリースや薄手のダウンジャケットなど、保温性のあるものを用意しましょう。標高が高く気温が低いので、夏でも朝晩は冷え込むことがあります。
アウターレイヤー(外着)については、山の天気は不安定なので、レインウェアは必ず持参してください。外からの雨を防ぎ、内側の蒸れを外に逃がす防水透湿性素材を使用した上下セパレートタイプが適しています。春季・秋季は防寒着としても使えます。傘は風に飛ばされて転倒や怪我の原因になる場合があるため、レインウェアの使用を推奨します。
シャツやパンツについては、長袖のシャツは日焼け防止や、転倒した際の怪我軽減に役立ちます。素材は吸汗・速乾性に優れたものが良いでしょう。ズボンは足の動きを妨げない伸縮性と、水や泥をはじく撥水性のあるものがおすすめです。
トレッキングシューズの選び方
短時間の散策ならスニーカーでも歩けますが、しっかり歩く場合や足場の悪い区間もあるため、底の厚いトレッキングシューズが最適です。足首までホールドしてくれるミドルカット以上のタイプなら、さらに安心して歩けます。霧ヶ峰から八島湿原を歩く際は、コースによっては雨の影響で滑りやすい箇所もありますので、防水透湿性素材で足首をしっかりと保護してくれる高さのトレッキングシューズをおすすめします。新しい靴を使う場合は、事前に家の周りなどで慣らしてから本番で使用すると、足が痛くなりにくいです。
帽子と日焼け対策
帽子は紫外線の軽減や頭部の怪我防止に役立ちます。霧ヶ峰のトレッキングエリアは日陰になる場所が少ないため、特に夏季は熱中症予防のために必須アイテムです。春季・秋季はウールやフリース素材を使用した製品が末端の保温に効果的です。日焼け止めも忘れずに携帯しましょう。標高が高いため紫外線が強く、短時間でも日焼けしやすい環境です。
持ち物の準備
トレッキングに必要な持ち物として、地図(ハイキングマップ)、時計、手袋、日焼け止め、携帯電話、健康保険証(写し)、消毒液、十分な量の飲み物、行動食(おにぎり、パン、エネルギーバーなど)、レインウェアは必須アイテムとなります。なお、携帯電話は一部通話ができない場所がありますので注意が必要です。
あると便利なアイテムとしては、ストック、サングラス、ヘッドライト(日帰りでも念のため)、タオル、着替え用のシャツなどがあります。ストックは正しく使うと足の負担を減らすことができます。ザックは日帰り登山には20Lから30L程度のものが適しています。
トレッキング時の注意点と安全対策
天候の急変に備える
霧ヶ峰は標高1,500mから1,900mほどの高地にあり、天候が急変することがよくあります。年間200日以上霧が発生する場所で、特に朝晩は霧が発生しやすいので注意しましょう。ただし、霧ヶ峰は天候が変わりやすいため、朝霧や雲が出ていてもしばらくすると晴天に変わることもよくあります。車山高原は晴天率80%とされています。
特に夏場は晴れていても突然雨雲が広がり、短時間でびしょ濡れになってしまうこともあります。レインウェアは必ず携帯してください。山で雷が近づいてきたら、早めに避難し無理をしないように気をつけてください。360度開けているため、強風や寒波が来ているときは方向がつかみにくくなり、難易度が上がります。
気温への対応
標高が高いため、平地より気温が低くなります。日によっては最高気温が10℃前後の日もあります。マウンテンパーカーや、早朝・夜間はフリースなどの防寒着があると良いでしょう。標高が100m上がるごとに気温は約0.6℃下がるといわれています。車山山頂(1,925m)の気温は、平地より10℃以上低いこともありますので、服装の準備は万全にしておきましょう。
足元の安全
雨上がりや湿原周辺ではぬかるみや滑りやすい場所が多いため、足元には十分注意しましょう。木道は特に雨や朝露で滑りやすくなるので、慌てずにゆっくりと歩くのがコツです。大きな石が転がる道も多いので、トレッキングシューズがあると安心です。
時間配分の重要性
車山を起点とした霧ヶ峰一周は予想外に時間がかかることがあります。スタートが遅いときや人数が多い場合は、短縮コースを事前に把握しておきましょう。軽いハイキングであってもルートチェックは忘れずに行いましょう。日没の早い秋は特に注意が必要です。
自然保護のマナー
霧ヶ峰の湿原は国の天然記念物に指定されています。木道から外れて湿原に入ることは禁止されています。植物を採取したり、踏み荒らしたりしないよう注意してください。ゴミは必ず持ち帰りましょう。また、野生動物への餌やりは禁止されています。
トレッキング後に立ち寄りたいスポット
ころぼっくるひゅって
車山肩にある山小屋カフェ「ころぼっくるひゅって」は、霧ヶ峰トレッキングの定番立ち寄りスポットです。アイヌの説話に登場する小人「コロボックル」を名前に冠しています。所在地は長野県諏訪市の霧ヶ峰車山肩で、営業期間は4月下旬から11月末までとなっており、営業期間内は無休です。営業時間は8時から16時30分までで、早朝営業として6時から8時も営業しています。
標高1,820mに位置し、オープンテラスからは霧ヶ峰高原を一望できます。大自然を堪能しながらランチができる山小屋カフェとして、日本有数の絶景カフェとしても知られています。人気メニューとしては、ウクライナ料理の定番であるボルシチがあり、トマトベースのスープに煮込まれた牛肉や野菜がたっぷり入っています。ボルシチランチは950円、ドリンクセットは1,300円です。厚切りバタートーストは人気の軽食メニューとなっており、濃厚なレアチーズケーキは500円で楽しめます。ころぼっくるブレンドは霧ヶ峰の地下水を使い、一杯一杯サイフォンで淹れるこだわりのコーヒーで、500円となっています。
テラス席はペット(ワンちゃん)もOKです。人気アニメ「ゆるキャン△」1巻第6話で志摩リンがボルシチを食べた聖地としても有名で、ファンの間で話題となっています。無料の車山肩駐車場からすぐの場所にあり、アクセスも便利です。
車山展望テラス「スカイテラス」
2020年12月にオープンした展望テラスです。八ヶ岳、富士山、南アルプスが一望できる南斜面から突き出すように設置されており、先端に立てば空に浮かぶような感覚が味わえます。条件が整えば雲海も眺めることができる天空のテラスとして人気を集めています。
ビーナスライン
霧ヶ峰・車山高原へのアクセスに利用するビーナスラインは、それ自体が観光スポットとなっています。長野県茅野市街から松本市の美ヶ原高原までを結ぶ、全長75.2kmの山岳ドライブルートです。道路は舗装されており、無料で通行可能です。天空にのぼる女神のように美しい曲線を描きながら標高を上げていくコースで、「日本一の絶景ドライブルート」とも称されています。ドライブだけなら半日、一通りさっと立ち寄るなら1日あれば十分です。ゆっくりと過ごしたい場合は1泊2日がおすすめです。
白樺湖
ビーナスラインのほぼ中間に位置する白樺湖は、長野県を代表するレイクリゾートです。1周約4kmの湖の周りには遊歩道が整備されており、ボートやカヌー、SUPが体験できます。湖畔には遊園地や動物園、美術館、ホテルなどが建ち並び、キャンプサイトもあります。テニスやサイクリング、乗馬なども楽しめます。
白樺リゾート池の平ホテルが展開する施設が集まっており、ビーナスラインの中でも特に観光拠点として人気です。2024年4月には「レイクサイドパーク」がオープンし、手ぶらバーベキューやテントサウナなど湖畔アウトドアを楽しめるようになりました。
周辺の日帰り温泉施設
トレッキングの後は、温泉で疲れを癒すのがおすすめです。白樺湖・車山・蓼科・霧ヶ峰エリアには多くの日帰り温泉施設があります。
白樺リゾート池の平ホテル内の温泉は日帰り入浴も可能で、大庭園露天風呂のほか、多彩なアイテムバスがそろっています。料金は大人1,000円です。車山高原駐車場から車で10分ほどの場所にも温泉施設があり、大浴場やサウナ、インフィニティ設計の露天風呂が楽しめます。料金は大人2,000円、子供1,500円です。
地下1,500mから湧出する霧ヶ峰天然温泉も人気があります。ヒュッテ霧ヶ峰は、霧ヶ峰高原の樅や唐松に囲まれた素朴な温泉ヒュッテで、神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩などに効能があります。ホテル旅館での日帰り入浴利用の際は事前予約や問い合わせが必要な場合があります。
玉宮温泉 望岳の湯は八角形のローマ風呂形状で、東に八ヶ岳、西に南・北アルプスが望める展望風呂です。車山高原から車で約25分の場所にあります。そのほか、上諏訪・下諏訪エリアの信州しもすわ温泉ぎん月、美ヶ原や浅間山の眺望が美しい武石温泉うつくしの湯、運動公園内にあり気軽に立ち寄れる和田宿温泉ふれあいの湯なども周辺にあります。眺望を楽しめる施設が多いのがこのエリアの特徴です。事前に営業時間や定休日を確認の上、お出かけください。
初心者におすすめの日帰りモデルプラン
半日プラン
体力に自信のない方や、小さなお子様連れのファミリーにおすすめのプランです。8時に車山高原駐車場に到着し、8時30分から展望リフトで山頂へ向かいます。約15分で到着し、8時45分から車山山頂で360度パノラマを堪能します。9時30分から山頂を出発し、車山肩へ徒歩で下山すると約30分で到着します。10時からはころぼっくるひゅってでボルシチランチを楽しみ、11時から車山肩周辺を散策します。12時からビーナスラインドライブで白樺湖へ向かい、12時30分から白樺湖を散策して、14時頃に帰路につきます。リフトを活用することで、短時間で絶景を楽しめるプランとなっています。
しっかり歩きたい人向け1日プラン
霧ヶ峰の魅力を存分に味わいたい方におすすめのプランです。7時に車山肩駐車場に到着して駐車場を確保します。7時30分からトレッキングを開始し、約45分で8時15分に車山山頂に到着して絶景を満喫します。9時から蝶々深山へ向けて出発し、9時45分に蝶々深山山頂に到着します。10時30分から物見岩を経由して八島ヶ原湿原へ向かい、11時30分から八島ヶ原湿原を約1時間30分かけて散策します。13時から八島湿原を出発して車山肩へ戻り、14時からころぼっくるひゅってで遅めのランチを楽しみます。15時から周辺温泉で日帰り入浴をして、16時30分頃に帰路につきます。約10kmのコースですが、標高差が少ないため初心者でも挑戦可能なプランです。
まとめ
霧ヶ峰・車山高原は、都心から日帰りでアクセスできる絶好のトレッキングスポットです。リフトを使えば簡単に山頂に立てる手軽さと、本格的なトレッキングコースの両方が揃っており、初心者から経験者まで幅広い層が楽しめます。季節ごとに異なる表情を見せる高原の魅力、360度の大パノラマ、貴重な高山植物や湿原の自然など、見どころは尽きません。ぜひ、ご自身の体力や目的に合わせたコースを選び、霧ヶ峰・車山高原の素晴らしさを体験してください。お出かけの際は、天気予報をチェックし、服装や持ち物の準備を万全にしてお楽しみください。









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