大菩薩嶺の雪山日帰り登山|初心者ペースの所要時間と完全攻略ガイド

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大菩薩嶺の雪山日帰り登山における初心者ペースでの所要時間は、約8時間から10時間程度です。冬季は県道201号線が通行止めとなるため、丸川峠分岐駐車場を起点に標準コースタイムで約6時間20分のコースを歩くことになり、雪道では夏山の1.5倍程度の時間がかかることを想定する必要があります。大菩薩嶺は標高2,057メートルの日本百名山でありながら、急勾配が少なく滑落の危険性が低い森林限界以下の山であるため、雪山デビューに最適な山として多くの登山者に親しまれています。

大菩薩嶺の魅力は、雷岩から大菩薩峠にかけての稜線から望む360度の大パノラマにあります。冬季は空気が澄んでいるため、白銀に輝く富士山をはじめ、南アルプス、八ヶ岳などの名峰を驚くほど鮮明に見渡すことができます。この記事では、大菩薩嶺の雪山日帰り登山について、初心者の方でも安心して挑戦できるよう、詳細な所要時間の目安からコース案内、必要な装備、服装のレイヤリング、アクセス方法、安全対策まで徹底的に解説します。

目次

大菩薩嶺とは

大菩薩嶺は、山梨県甲州市と北都留郡丹波山村の境界に位置する標高2,057メートルの山です。日本百名山の一つに数えられ、首都圏から日帰りでアクセスできる手軽さから、年間を通じて多くの登山者が訪れる人気の山となっています。

山頂自体は樹林に囲まれて展望がないものの、山頂直下の雷岩から大菩薩峠にかけての稜線は、360度の大パノラマが広がる絶景ポイントとして知られています。晴れた日には、裾野まで見渡せる雄大な富士山をはじめ、南アルプスの甲斐駒ヶ岳、仙丈ヶ岳、北岳、さらには乗鞍岳、八ヶ岳、奥多摩の雲取山など、数多くの名峰を一望することができます。眼下には大菩薩湖(上日川ダム)も広がり、湖面と富士山を一緒に眺める構図はまさに絶景と呼ぶにふさわしい光景です。

大菩薩嶺が雪山初心者におすすめの理由

大菩薩嶺が雪山初心者に最適な山として推奨される理由は、主に3つあります。

登山道の整備状況と安全性について説明すると、大菩薩嶺は登山道が整備されており、明瞭なルートが続いています。急勾配が少なく、滑落の危険性が低い森林限界以下の山であるため、雪山経験が少ない方でも比較的安心して歩くことができます。2,500メートルクラスの山に比べて気象条件の厳しさもいくぶん和らぐため、雪山の基礎を学ぶには絶好のフィールドといえます。

休憩施設の充実という点では、上日川峠、福ちゃん荘、大菩薩峠にトイレが設置されており、体調管理がしやすい環境が整っています。長時間の登山でも安心して臨むことができるのは、初心者にとって大きなメリットです。

エスケープルートの取りやすさも重要なポイントで、天候や体調の変化に応じて柔軟に計画を変更できる点が、初心者にとって心強い特徴となっています。

大菩薩嶺の積雪時期

大菩薩嶺は12月頃から雪が積もり始め、4月頃まで雪が残ることがあります。ただし、積雪量は年によって変動が大きく、暖冬の年には雪が少ないこともあれば、大雪の年には1メートル以上積もることもあります。

そのため、登山計画を立てる際には、直前の天気情報や登山者の記録を確認することが非常に重要です。ヤマレコやYAMAPなどの登山記録サイトで、直近に登山した人のレポートをチェックすると、最新の積雪状況や登山道の状態を把握することができます。

大菩薩嶺雪山日帰り登山の所要時間

夏季・通常シーズンの所要時間

夏季から秋にかけての通常シーズンでは、上日川峠を起点とした周回コースが一般的です。上日川峠(標高1,585メートル)から福ちゃん荘(標高1,720メートル)まで約30分、福ちゃん荘から唐松尾根を経由して雷岩(標高2,040メートル)まで約1時間40分、雷岩から大菩薩嶺山頂(標高2,057メートル)まで約10分、大菩薩嶺山頂から雷岩を経由して大菩薩峠まで約30分、大菩薩峠から福ちゃん荘を経由して上日川峠まで約1時間20分となります。合計すると約4時間10分程度で、初心者でも無理なく日帰り登山が可能なコースです。

冬季・雪山シーズンの所要時間

冬季は県道201号線が冬期通行止めとなるため、上日川峠まで車やバスでアクセスすることができません。そのため、麓の丸川峠分岐駐車場または裂石からのスタートとなり、コースが大幅に長くなります。

冬季の標準的なコースタイムとしては、丸川峠分岐駐車場から上日川峠まで約1時間50分、上日川峠から福ちゃん荘まで約30分、福ちゃん荘から大菩薩峠経由で大菩薩嶺まで約2時間、大菩薩嶺から丸川峠まで約1時間20分、丸川峠から丸川峠分岐駐車場まで約1時間40分となっています。合計距離は約12.9キロメートル、累積標高差(登り)は約1,112メートル、夏季の標準コースタイムで約6時間20分です。

初心者ペースでの所要時間の目安

雪山登山では、夏山と比較してコースタイムが1.5倍程度かかることを想定しておく必要があります。雪道では足場が不安定になること、アイゼンやチェーンスパイクを装着しての歩行に慣れていない場合は速度が落ちること、防寒具の着脱や写真撮影などで休憩時間が長くなりやすいことがその理由です。

初心者ペースでの冬季大菩薩嶺登山の時間配分は、丸川峠分岐駐車場出発から大菩薩嶺山頂まで登り約5時間から6時間、大菩薩嶺山頂から丸川峠分岐駐車場まで下り約3時間から4時間、合計で約8時間から10時間程度を見込んでおくと安心です。

冬は日が短く、16時頃には薄暗くなり始めるため、遅くとも6時から7時には登山を開始し、15時から16時には下山を完了できるよう計画を立てることが重要です。

大菩薩嶺雪山日帰りのおすすめ登山コース

冬季の定番周回コース

冬季の大菩薩嶺登山で最もポピュラーなのが、丸川峠分岐駐車場を起点とした周回コースです。

コースの流れとしては、まず丸川峠分岐駐車場を出発し、林道を歩いて上日川峠を目指します。上日川峠からは福ちゃん荘を経由し、大菩薩峠方面へ向かいます。大菩薩峠から稜線を歩いて雷岩を通過し、大菩薩嶺山頂に到着します。下山は丸川峠を経由して丸川峠分岐駐車場へ戻るルートを取ります。

このコースの魅力は、大菩薩峠から雷岩にかけての稜線歩きで、天気が良ければ富士山や南アルプスの絶景を堪能できる点にあります。また、丸川峠への下山ルートは北側の樹林帯を通るため、積雪量が比較的多く、雪山らしい雰囲気を存分に楽しむことができます。

上日川峠起点コース(積雪が少ない場合)

暖冬などで積雪が少なく、県道が通行可能な場合は、上日川峠を起点としたコースも選択肢となります。ただし、冬季は基本的に県道が閉鎖されているため、このコースを利用できる機会は限られます。

上日川峠起点の場合は、福ちゃん荘から唐松尾根を登り、雷岩を経由して大菩薩嶺山頂へ向かい、下山は大菩薩峠経由で福ちゃん荘、上日川峠へ戻るルートが一般的です。唐松尾根は一部急登があるため、下りよりも登りで使用する方が安全とされています。

コース選択のポイント

コースを選択する際は、自分の体力と経験、当日の天候と積雪状況、日の出から日没までの時間を総合的に考慮することが重要です。特に冬季は天候が急変することがあるため、無理のない計画を立て、状況に応じて引き返す判断ができるよう心構えをしておくことが大切です。

大菩薩嶺雪山登山に必要な装備

足回りの装備

雪山登山で最も重要なのが足回りの装備です。

登山靴は、防水機能付きのハイカットで、ソールが硬いものを選ぶ必要があります。夏用のローカットシューズやソールが柔らかいトレッキングシューズでは、雪や氷の上で滑りやすく、また足首を捻りやすいため適しません。

アイゼンまたはチェーンスパイクは、雪山登山の必須アイテムです。大菩薩嶺のような森林限界以下の山では、チェーンスパイクまたは6本爪の軽アイゼンで対応できることが多いです。チェーンスパイクは、凍結した平坦部や緩斜面の林道、雪道と夏道が混ざり合ったような場面で活躍します。爪の長さが短いため歩きやすい一方で、雪や氷の急斜面で使うには制動力と耐久性が不十分な場合があります。積雪状況によっては、10本爪から12本爪の本格的なアイゼンが必要になることもあるため、事前に最新の登山記録を確認し、適切な装備を選択することが重要です。

歩行補助具

トレッキングポール(ストック)は、雪道での歩行バランスを保つために非常に有効です。特に下りでは、膝への負担を軽減し、転倒防止にも役立ちます。冬季用のスノーバスケットを装着すると、雪に深く刺さりにくくなり、より安定した歩行が可能となります。

その他の必需品

ヘッドランプは、冬季は日が短いため、万が一下山が遅れた場合に備えて必ず携帯します。予備の電池も忘れずに持参することが大切です。

サングラスまたはゴーグルは、雪面からの照り返しによる雪目(紫外線による角膜の炎症)を防ぐために必要です。

日焼け止めは、雪面からの反射で紫外線が強くなるため、顔や首、耳などの露出部分にしっかり塗る必要があります。

地図とコンパスについては、スマートフォンのGPSアプリも便利ですが、寒さでバッテリーの消耗が早くなるため、紙の地図とコンパスも持参することをおすすめします。

行動食と水分は、雪山では体力の消耗が激しいため、十分な量を持参します。水分は凍結防止のため、保温ボトルに入れた温かい飲み物がおすすめです。

ツェルトまたはエマージェンシーシートは、万が一のビバーク(緊急野営)に備えて携帯しておくと安心です。

大菩薩嶺雪山登山の服装とレイヤリング

レイヤリングの基本

冬山登山では、服の重ね着である「レイヤリング」が快適性と安全性を左右する重要な要素となります。基本は3層構造で、ベースレイヤー(肌着)、ミッドレイヤー(中間着)、アウターシェル(外側)の3枚を組み合わせます。

この重ね着の目的は、行動中は汗をかいても体を冷やさないこと、休憩中は体温を逃がさないこと、外部からの風や雪を防ぐことにあります。

ベースレイヤー(肌着)の選び方

ベースレイヤーは肌に直接触れるため、冬山登山では最も重要なレイヤーといえます。汗を吸収しつつも素早く外側に放出する機能が求められます。

素材としては、ウール混または化繊の吸汗速乾素材がおすすめです。ウール素材は保温性が高く、汗で濡れても冷えにくい特性があるため、冬山に適しています。綿素材は汗を吸っても乾きにくく、体を冷やす原因となるため、登山用のベースレイヤーとしては避けるべきです。

ミッドレイヤー(中間着)の選び方

ミッドレイヤーは保温を担う層であり、冬山では最低でも2種類用意することが推奨されます。

行動中に着用するミッドレイヤーは、保温性に加えて吸汗速乾性と通気性を備えたものを選びます。保温力が高いだけのものは、雪山の運動量では暑くなり過ぎて汗をかき、体やウェアを濡らしてしまいます。休憩中に着用するミッドレイヤーは、保温性を重視します。ダウンジャケットや厚手のフリースなどが適しています。

アウターシェル(外側)の選び方

アウターシェルは、風と雪から体を守る最外層です。防風性、防水性、透湿性を備えた冬用のハードシェルジャケットが理想的です。初心者で冬用ジャケットを持っていない場合、厚手のレインウェアで代用することも可能ですが、防風性能はレインウェアでは不十分な場合があるため注意が必要です。

下半身の服装

下半身もレイヤリングを意識することが大切です。タイツまたは肌着をベースレイヤーとして着用し、その上にトレッキングパンツなどのミドルレイヤーを履きます。風や雪が強い場合は、さらにハードシェルのオーバーパンツを重ねると良いでしょう。

小物類

手袋は雪山登山の必需品です。防水性と防風性があり、保温性の高いものを選びます。薄手のインナーグローブを着用した上に、アウターグローブを重ねるレイヤリングがおすすめです。予備の手袋も持参すると、濡れた場合に交換できて安心です。

帽子は、頭部から熱が逃げやすいため、保温性の高いニット帽やフリース素材の帽子を着用します。耳まで覆えるタイプが効果的です。風が強い日は、目出し帽(バラクラバ)があると顔面の保護にもなります。

ネックウォーマーまたはバフは、首元の保温と、必要に応じて口元を覆うことができるため便利です。

レイヤリングのコツ

雪山登山では、汗をかき過ぎないようにウェアをこまめに脱ぎ着することが非常に重要です。行動開始時は少し肌寒いと感じる程度の服装でスタートし、歩き始めて体が温まってきたら調整するのがポイントです。

乾いた状態を保つことがすべてのレイヤリングの基本です。濡れは体温を奪う最大の要因となるため、汗をかき過ぎない服装調整と、速乾性のある素材選びが重要です。

大菩薩嶺へのアクセス方法

車でのアクセス

冬季の大菩薩嶺登山で車を利用する場合、丸川峠分岐駐車場が起点となります。

中央自動車道の勝沼インターチェンジを下り、国道20号線を東京・大月方面へ向かいます。勝沼大橋を渡った先の柏尾交差点を県道38号線の塩山・山梨方面へ左折し、すぐにフルーツライン(東山東部広域農道)へ右折して道なりに進みます。国道411号線と交差する手前で、信号機のある交差点を県道201号線の大菩薩方面へ右折します。勝沼インターチェンジから丸川峠分岐駐車場までは約30分程度で到着します。

丸川峠分岐駐車場の情報として、県道201号線の冬期通行止ゲート前に位置し、標高は約1,030メートル、駐車台数は約15台、駐車料金は無料です。ただしトイレは設置されていないため、事前に済ませておく必要があります。県道201号線の最後の区間は車1台分の幅しかないため、すれ違いには注意が必要です。

冬季の道路状況

冬季は道路の凍結や積雪があるため、スタッドレスタイヤの装着は必須です。必要に応じてタイヤチェーンも準備しておくと安心です。

県道201号線は丸川峠分岐より先が12月中旬から4月中旬まで冬期閉鎖となります。また、悪天候により一部または全線が通行規制されることもあるため、出発前に道路状況を確認することをおすすめします。道路状況の詳細は、山梨県道路管理課峡東建設事務所(電話番号0553-20-2734)に問い合わせることができます。

公共交通機関でのアクセス

冬季は上日川峠へのバスが運休しているため、公共交通機関での大菩薩嶺登山は難易度が高くなります。JR中央本線塩山駅からタクシーで丸川峠分岐駐車場付近まで移動する方法がありますが、帰りのタクシーの手配が難しい場合があるため、事前に確認が必要です。バスの運行は4月中旬から12月上旬の土日祝日に限られており、平日は運行日が限られています。

周辺の施設情報

裂石周辺には、雲峰寺の駐車場(トイレあり)や裂石登山口駐車場(雲峰寺橋を渡った右側)もあります。丸川峠分岐駐車場が満車の場合は、これらの駐車場を利用することも検討できます。

大菩薩嶺雪山登山を安全に楽しむためのポイント

事前の情報収集

雪山登山では、事前の情報収集が安全登山の鍵となります。

天気予報については、山の天気は平地とは異なるため、登山専門の天気予報サービスを利用することをおすすめします。風速、気温、降雪量などを確認し、荒天が予想される場合は登山を中止する勇気も大切です。

積雪情報は、直近に登山した人の記録をヤマレコやYAMAPなどの登山記録サイトで確認すると、最新の積雪状況や登山道の状態を把握できます。

登山届の提出は、山梨県警や各登山口に設置されている登山届ポストに登山届を提出するか、オンラインで提出することをおすすめします。万が一の際に捜索の手がかりとなります。

早出早着を心がける

冬山登山では「早出早着」が基本です。日の出とともに行動を開始し、日没前には下山を完了するよう計画を立てます。冬は日が短く、16時頃には薄暗くなり始めます。また、午後になると天候が崩れやすくなることも多いため、できるだけ早い時間帯に行動することが安全につながります。

無理をしない判断

雪山では、想定外の事態が起こることがあります。天候の急変、予想以上の積雪、体調不良など、何か問題が生じた場合は、無理をせず引き返す判断が重要です。山頂に到達することだけが登山の目的ではありません。安全に帰ってくることが最も大切であることを忘れないようにしましょう。

単独登山は避ける

特に雪山初心者の場合は、経験者と一緒に登るか、登山ツアーに参加することをおすすめします。万が一のトラブル時に助け合えるだけでなく、経験者から雪山の歩き方やルート選択などを学ぶことができます。

体力の維持と管理

雪山登山は夏山以上に体力を消耗します。十分な睡眠を取り、当日の体調を万全に整えて臨むことが大切です。行動中はこまめに水分と行動食を摂取し、エネルギー切れを防ぎます。寒さで喉の渇きを感じにくくなりますが、脱水症状を防ぐため意識的に水分を摂るようにします。

大菩薩嶺の稜線から望む絶景

雷岩から大菩薩峠の稜線

大菩薩嶺の最大の魅力は、雷岩から大菩薩峠にかけての開放的な稜線歩きにあります。この区間は笹原が広がる緩やかな山稜で、遮るものがなく360度の大パノラマを楽しむことができます。

特に冬季は空気が澄んでいるため、遠くの山々までくっきりと見渡すことができます。夏場には霞んで見えにくい遠方の山も、冬には驚くほど鮮明に見えることがあります。

富士山の眺望

大菩薩嶺からの富士山の眺望は圧巻です。裾野まで見渡せる雄大な富士山は、冬季には冠雪した姿が一層美しく、白銀に輝く山容は登山者の心を魅了します。眼下には大菩薩湖(上日川ダム)が広がり、湖面と富士山を一緒に眺める構図は、まさに絶景と呼ぶにふさわしい光景です。天気の良い日には、富士山の手前に甲府盆地が広がり、その先に富士山がそびえ立つ光景を堪能できます。

南アルプスの展望

雷岩からの南アルプスの展望も素晴らしいものがあります。甲斐駒ヶ岳、仙丈ヶ岳、鳳凰三山、日本第二の高峰である北岳、さらに南部の赤石岳、聖岳など、3,000メートル級の名峰たちを一望することができます。冬季には、これらの山々も雪をかぶり、連なる白い峰々の姿は壮観です。

その他の眺望

大菩薩嶺からは、八ヶ岳、乗鞍岳、奥多摩の雲取山など、多くの山々を望むことができます。360度の展望が得られる稜線では、どの方角を見ても美しい山岳風景が広がります。ただし、山頂の大菩薩嶺自体は樹林帯の中にあり、展望がありません。大菩薩嶺のメインは山頂ではなく、この雷岩から大菩薩峠への稜線歩きにあるといえます。

稜線での注意点

稜線上は開けているため、樹林帯よりも風が強く吹くことが多いです。冬季の稜線上はマイナス4度前後になることも珍しくなく、風が吹くと体感温度はさらに下がります。

樹林帯から稜線に出る際は、防風対策としてアウターシェルを着用し、顔や手の防寒にも注意を払う必要があります。目出し帽(バラクラバ)やゴーグルがあると、強風時でも快適に歩くことができます。

また、稜線上は遮るものがないため、悪天候時には雷や強風のリスクがあります。天候が崩れそうな場合は、早めに樹林帯に避難する判断も必要です。

大菩薩嶺の山小屋と休憩ポイント

介山荘(大菩薩峠)

大菩薩峠に位置する介山荘は、冬季も営業している山小屋です。日の出も日の入りも夜景も小屋の目の前で見ることができ、快適な宿泊を楽しめます。チェックインは13時30分から14時頃からで、予約は早めに行うことが推奨されます。定員になり次第予約を締め切る場合があり、平日は不定休となっています。キャンセル料は宿泊3日前より発生する場合があります。

冬季に日帰りではなく、介山荘に宿泊してのんびり雪山を楽しむプランも良い選択肢です。ただし、介山荘横の公衆トイレは冬季は使用できないため注意が必要です。

福ちゃん荘

福ちゃん荘は、上日川峠から約30分の位置にあり、唐松尾根と富士見平方面の分岐点にある山小屋です。食堂の食べ物が充実しており、テント場も併設されています。冬季は営業時間が限られており、11時までの営業との情報があります。冬季に利用を予定している場合は、事前に営業状況を確認することをおすすめします。

福ちゃん荘のすぐ先には公衆トイレが設置されており、山頂まではトイレがないため、ここで済ませておくとよいでしょう。

上日川峠(ロッヂ長兵衛)

上日川峠には、ロッヂ長兵衛という山小屋があります。夏季シーズンは多くの登山者で賑わいますが、冬季は県道が閉鎖されているため、丸川峠分岐駐車場から歩いてアクセスする必要があります。ロッヂ長兵衛では道路情報なども提供しており、登山計画を立てる際の参考になります。

丸川峠

丸川峠は、大菩薩嶺から丸川峠分岐駐車場への下山ルート上にある峠です。3方向に分岐しており、駐車場へは「裂石」と書かれた方向へ進みます。丸川峠には丸川荘という山小屋があり、静かな雰囲気の中で休憩を取ることができます。

休憩のタイミング

雪山登山では、こまめな休憩が重要です。ただし、休憩中は体が冷えやすいため、長時間立ち止まらないよう注意が必要です。

休憩時には、すぐに着られるよう防寒着を取り出しやすい場所に入れておくと便利です。また、行動食や水分はポケットに入れておくと、ザックを下ろさずに補給できます。稜線上で休憩する場合は、風を避けられる場所を選ぶとよいでしょう。岩陰や窪みなど、少しでも風が弱まる場所を探して休憩を取ることで、体温の低下を防ぐことができます。

大菩薩嶺で雪山デビューとステップアップ

大菩薩嶺は雪山入門に最適

大菩薩嶺は、関東近郊にあり、冬でも適度な積雪量があり、2,500メートルクラスの山に比べて気象条件の厳しさもいくぶん和らぐため、雪山初心者にとって最適な入門の山です。危険な箇所も少なく、岩場などの難所もないため、雪山を体験するには絶好のフィールドといえます。森林限界以下の山であるため、滑落リスクも低く、安心して雪山登山の基礎を学ぶことができます。

次のステップへ

大菩薩嶺で雪山登山の経験を積んだら、次のステップとして、奥秩父の山々や八ヶ岳などの2,500メートルクラスの山に挑戦することができます。大菩薩嶺で学んだレイヤリングの技術、チェーンスパイクやアイゼンの使い方、雪道での歩行技術などは、より難易度の高い雪山でも活かすことができます。

ただし、ステップアップする際は、必ず経験者と一緒に行くか、登山ツアーに参加することをおすすめします。山の難易度が上がるにつれ、必要な技術や装備も変わってくるため、段階的に経験を積むことが大切です。

登山ツアーの活用

雪山登山が初めての方や、経験が浅い方は、登山ツアーに参加することも良い選択肢です。経験豊富なガイドと一緒に登ることで、安全に雪山を楽しみながら、技術や知識を学ぶことができます。大菩薩嶺は雪山入門として人気があるため、冬季には複数の登山ツアーが開催されています。初めての雪山に不安がある方は、ツアーへの参加を検討してみてはいかがでしょうか。

大菩薩嶺周辺の温泉情報

登山の後は、温泉で冷えた体を温めるのがおすすめです。大菩薩嶺周辺には複数の温泉施設があり、下山後の楽しみとなっています。

大菩薩の湯

甲州市にある大菩薩の湯は、大菩薩嶺登山の後に立ち寄りやすい温泉施設です。塩山方面に下山した場合、アクセスしやすい場所にあります。

やまと天目山温泉

やまと天目山温泉は、甲州市大和町にある日帰り温泉施設です。高アルカリ性の泉質で、肌がすべすべになると評判です。

ぶどうの丘 天空の湯

甲州市勝沼のぶどうの丘にある天空の湯は、甲府盆地を見下ろす高台にあり、露天風呂からの眺望が素晴らしい温泉施設です。ワインの産地として知られる勝沼らしく、併設のワインカーヴでワインを楽しむこともできます。

温泉利用のポイント

冬季の登山後は、体が冷えているため、いきなり熱いお湯に入らないよう注意が必要です。まずはぬるめのお湯で体を慣らしてから、徐々に温かいお湯に入るとよいでしょう。また、登山で疲れた体にサウナや長湯は負担がかかる場合があるため、無理のない範囲で温泉を楽しむことをおすすめします。

まとめ

大菩薩嶺は、標高2,057メートルの日本百名山でありながら、雪山初心者でも挑戦しやすい山として知られています。冬季は上日川峠までのアクセスができないため、丸川峠分岐駐車場からの長いコースとなりますが、しっかりとした準備と計画があれば、初心者でも安全に雪山登山を楽しむことができます。

初心者ペースでの所要時間は8時間から10時間程度を見込んでおくと安心です。早朝出発を心がけ、日没前の下山を目指すことが重要です。

装備はチェーンスパイクまたは軽アイゼン、防寒具、ヘッドランプなど、雪山登山に必要なものを忘れずに準備します。服装はレイヤリングを基本とし、汗をかき過ぎないようこまめに調整することがポイントです。

事前の情報収集、早出早着、無理をしない判断を心がけ、安全で楽しい雪山登山を実現してください。白銀に輝く富士山と南アルプスの絶景は、きっと忘れられない思い出となるでしょう。

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