黒滝山元旦登拝2026|広島・竹原市で初日の出を拝む完全ガイド

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黒滝山元旦登拝は、広島県竹原市忠海町にある標高270メートルの霊山で毎年元旦に開催される初日の出イベントです。2026年元旦も瀬戸内海を一望できる山頂から、午前7時13分から7時17分頃に昇る初日の出を拝むことができます。獅子舞の披露や干支パウチのプレゼント、樽酒やぜんざいの振る舞いなど、新年を祝う催しが行われ、地元の方々との温かい交流を楽しみながら新年のスタートを切ることができます。

黒滝山は「くろたきさん」の愛称で地元の方々に親しまれており、JR呉線の忠海駅から徒歩約1時間でアクセスできる初心者向けの山として知られています。天平年間に僧行基が創建したと伝えられる歴史ある霊山で、山頂からは大久野島や芸予諸島の島々、遠く四国連山までを一望できる素晴らしい眺望が広がります。この記事では、2026年の黒滝山元旦登拝に参加するために必要な情報として、イベントの詳細からアクセス方法、登山ルート、服装・持ち物、周辺観光情報まで詳しくご紹介します。

目次

黒滝山とは|広島県竹原市の瀬戸内海を望む霊山

黒滝山は広島県竹原市忠海町に位置する山で、瀬戸内海・忠海港の海に面した岩峰がそそり立つ独特の山容を持っています。標高は266メートルから270メートルとされ、周辺は瀬戸内海国立公園の特別地域に指定されています。JR呉線の忠海駅を降りると、正面に町並みを抱くようにして盛り上がった黒滝山の姿が目に映り、忠海町のシンボルとして町民に深く愛されてきました。

山頂近くにある観音堂は、麓にある地蔵院の奥ノ院にあたります。この観音堂は、天平年間(730年頃)に僧行基が創建したものと伝えられており、行基はこの地に霊山を見出し、十一面観音菩薩像を彫り、山頂に観音堂を建立したとされています。堂内に安置されている十一面観音像は、鎌倉時代の名作として知られ、古くから信仰を集めてきました。

黒滝山は三条の岩場からなっており、山腹や山嶺の岩肌には観音像が彫られています。これらの磨崖仏は文政4年(1821年)に完成したもので、西国三十三ヶ所の観音霊場の本尊像を模した「ミニ西国三十三カ所霊場」を形成しています。参道を登りつめると石仏の小道が続く黒滝山登山口にさしかかり、この石仏の道を全部巡るには3時間ほどかかるとされています。1メートルほどの坐像・立像が点在し、それぞれが西国三十三カ所の霊場の本尊像を表しています。

黒滝山の歴史と山岳信仰|西国観音霊場の伝統

西国観音霊場の始まりは、およそ千年前の65代花山天皇にさかのぼります。花山天皇は落飾し法名を「入覚」と号し、永延2年(988年)3月15日に紀州熊野山に参拝の際、権現のお告げを受けました。その後、河内国石川寺の仏眼上人を先達として西国33カ所観音霊場の巡礼を修業され、この西国観音霊場の信仰が各地に広まりました。黒滝山にもこの信仰が伝わり、山腹には三十三体の石仏が点在するようになりました。

頂上まで約40分の道のりの途中には、山裾に「霊厳山」の額が掲げられた地蔵院があります。地蔵院は黒滝山観音堂の本寺にあたり、古くから信仰を集めてきました。日本では昔から山岳信仰が盛んで、山のふもとや山頂に神社や寺院がある場所がたくさんあります。黒滝山もその一つで、山頂近くには観音堂があり、初日の出を拝むとともに参拝することができます。

黒滝山元旦登拝イベント2026の内容|獅子舞・振る舞い・プレゼント

黒滝山では毎年「黒滝山元旦登拝」というイベントが開催されており、2026年元旦も同様に開催される予定です。このイベントでは、黒滝山に登り初日の出を楽しむことができ、新年を祝う様々な催しが行われます。

イベントの特徴として、登拝者には記念の干支パウチがプレゼントされます。山頂では獅子舞が披露され、新年を祝う華やかな雰囲気に包まれます。獅子舞と一緒に記念写真を撮影することもでき、思い出に残る新年のスタートを切ることができます。また、破魔矢や絵馬(各40組)が当たる抽選も実施されます。

さらに、樽酒やぜんざい、コーヒー等の振る舞いも行われ、冷えた体を温めながら新年を祝うことができます。地元の方々との温かい交流を楽しめることも、黒滝山元旦登拝の大きな魅力です。ただし、元旦の早朝は足元が暗いため、ライトを用意することが推奨されています。

2026年元旦の初日の出時刻|広島県の日の出予想

広島県における2026年元旦の日の出時刻は、おおよそ午前7時13分から7時17分頃と予想されます。参考として、2025年の広島の初日の出時刻は7時16分でした。東京の初日の出時刻(6時50分頃)と比較すると25分以上も遅いため、早起きが苦手な方でも比較的余裕を持って準備ができます。

ただし、山頂で初日の出を迎えるためには、日の出前に登頂を完了しておく必要があります。登山口から山頂までの所要時間を考慮すると、遅くとも午前6時頃には登山を開始することをおすすめします。忠海駅から出発する場合は、さらに早い時間の出発が必要となります。

広島県の初日の出スポットの特徴として、瀬戸内海には多くの島々が浮かんでいるため、水平線からではなく「島々のシルエットの間」や「四国方面の山並み」から太陽が昇ります。黒滝山からは、大久野島や芸予諸島の島々越しに昇る朝日を眺めることができ、独特の美しい光景を楽しめます。この瀬戸内海ならではの初日の出は、他の地域では見られない格別な美しさがあります。

黒滝山へのアクセス方法|電車・車・空港からのルート

電車でのアクセス

JR山陽本線の三原駅から呉線に乗り換えて約21分で、忠海駅に到着します。忠海駅が黒滝山登山のスタート地点となります。忠海駅は海の見える駅としても知られ、駅からは瀬戸内海の美しい景色を眺めることができます。駅舎はコミュニティセンターを併設しており、自由に利用できる待合室では地元の情報を入手することもできます。駅の横にはコンビニもあり、買い物も便利です。

広島駅からは呉線で約110分かかります。また、広島方面からは高速バスもあり、約70分で到着できます。元旦は公共交通機関のダイヤが通常と異なる場合があるため、事前に時刻表を確認しておくことをおすすめします。

車でのアクセス

忠海駅は国道185号沿いに位置しています。忠海駅前から北へは広島県道59号東広島本郷忠海線が国道2号・山陽自動車道本郷IC(約14キロ)・広島空港方面へ延びています。マイカーの場合は山陽自動車道「河内IC」から車で約20分です。JR山陽新幹線東広島駅から車で約20分、広島空港から車で約25分の距離にあります。

駐車場情報

中腹までは車でアクセスして、そこから歩いて登るのがおすすめです。ただし、黒滝山の駐車場までの道のりは車道が細いため、ドライバーは注意が必要です。登山口まで自動車で行くことができ、駐車場も数台分確保されています。忠海港周辺にも無料駐車場があるので、車でも安心してアクセスできます。

忠海学園前駐車場(タイムズのB)も利用可能で、忠海駅から徒歩5分、忠海港から徒歩2分の場所にあります。大久野島行きの船が出港している忠海港へのアクセスにも便利です。

空港からのアクセス

広島空港と忠海駅との区間では、山陽タクシーが予約制乗合タクシー「LALALA♪ラビットライナー」を運行しています。運行日は土曜・日曜・祝日で、乗車日の2日前までに予約が必要です。

黒滝山の登山ルートと所要時間|初心者にもおすすめ

基本ルートの概要

忠海駅から山頂までは、ゆっくり歩いて約1時間です。JR駅から30分程度で山頂に到達できるという情報もあり、歩くペースによって所要時間は異なります。中腹辺りにある「さくら堂」(一番堂)まで車で行くことができ、そこからは約30分前後で山頂に辿り着くことができます。

さくら堂は「黒滝山を愛する会」の方が管理しており、麓からの登山者らには第一休憩ポイントになっています。さくら堂の横にはトイレもあり、便利です。登山口から山頂までは徒歩で約20分という情報もあり、体力や出発地点によって所要時間は異なります。

登山道の特徴

山道も道標もよく整備されており、「黒滝山を愛する会」のボランティアの方々のおかげで歩きやすい環境が維持されています。駐車場がある登山口から先は、三十三観音石仏が点在しており見応えがあります。眼下には忠海の町並みが見え、先には大久野島、さらに瀬戸内海の島々が見渡せます。

黒滝山は標高266メートルで、2歳の子供でも登れるほど初心者向けの山です。小学生や初心者も登りやすく、家族連れでも楽しめます。ただし、元旦の早朝は暗いため、ヘッドランプを使用して慎重に歩く必要があります。

登山道の見どころ

登山道には様々な見どころがあります。「幸福の鳥居」は黒滝山の中腹あたりにあるミニ鳥居で、この鳥居をくぐると幸福が訪れると言われています。さくら堂(一番堂)付近には桜が多く植えられており、春には絶好の花見スポットとなります。

山頂付近には石鎚神社があり、四国の石鎚山同様に山頂に登るための鎖がかけられています。山頂までは鎖を登らないルートもあるので、体力に自信がない方も安心です。乃木将軍腰掛の岩という歴史的なスポットもあり、歴史好きの方にも興味深い場所です。

黒滝山・白滝山縦走ルート|より本格的な登山を楽しみたい方へ

黒滝山から白滝山への縦走も人気のコースです。白滝山は三原市の南西部、竹原市との境に位置する標高350メートルの山です。山頂は巨大な花崗岩となっており、その上に立つと南に瀬戸内海の島々、遠くに石鎚山脈・四国山地、北は吉備高原・中国山地と360度の絶景が広がります。

縦走ルートの一例として、忠海駅を午前10時30分に出発し、登山口を午前10時45分に通過、黒滝山山頂で午前11時40分から午後12時30分まで昼食休憩を取り、龍泉寺を午後1時10分に通過、白滝山山頂を午後1時20分に経由して、忠海駅に午後2時40分に到着するルートがあります。登山口から東へ回り込んで黒滝山を目指し、続いて北へ下りて登り返し、龍泉寺駐車場から龍泉寺に参拝して白滝山山頂で昼食にするルートが一般的です。

白滝山頂上付近には駐車場があり、そこから山頂まではコンクリートで舗装されています。山頂が近づくと龍泉寺が現れ、とても綺麗で生活感溢れる佇まいです。龍泉寺横の登山道を登っていくと、全面に仏像や彫刻が配された巨岩が現れ、この岩の天辺が白滝山の頂上です。

白滝山の山頂の巨大な花崗岩は地元では「八畳岩」と呼ばれ、壁面には等身大の半肉彫りの仏像群(摩崖仏)があります。これらは豊作と平安を祈り、江戸時代初期に作られたと考えられています。コース上には鐘楼もあり、山頂で鐘を鳴らすことができます。

山頂からの眺望|瀬戸内海の多島美を一望

黒滝山山頂からの眺望は素晴らしく、多くの登山者を魅了しています。眼下には大久野島を望むことができ、芸予諸島の島々が点在する瀬戸内海の多島美を堪能できます。遠くには四国連山も一望でき、晴れた日には石鎚山脈まで見渡すことができます。

瀬戸内海の多島海景観は、穏やかな海に点在する島々が様々な角度や位置の違いによって異なる表情を見せます。また、四季や朝焼け・夕焼けなど時間の変化によっても様々な表情が観られます。元旦の初日の出の時間帯は、朝焼けに染まる瀬戸内海の島々という格別な光景を楽しむことができます。

瀬戸内海は、シルクロードの名付け親でもあるリヒトホーフェンやシーボルトをはじめ、幕末に来日した多くの地理学者たちが「世界一美しい」と絶賛した地域です。「多島美」と言われる瀬戸内海の島々が作り出す美しい景観は「東洋のエーゲ海」とも例えられています。

瀬戸内海国立公園は、昭和9年(1934年)に雲仙、霧島とともに日本で最初に国立公園に指定されました。その特長は、大小数々の島で構成された内海の多島海景観にあります。黒滝山一帯は瀬戸内海国立公園の特別地域に指定されており、この貴重な自然景観を守り続けています。

元旦登山の服装と持ち物|防寒対策と安全装備

服装のポイント

元旦の早朝登山には、万全の準備が必要です。特に寒さや暗さへの対策には気を配りましょう。レインウェアは必ず上下セパレートのものを用意してください。安価なビニール製の雨具やポンチョは破れたり足元が濡れてしまうため登山には適していません。登山用のレインウェアは蒸れにくく、裾やフードの微調整ができ、雨風をきちんと防ぐことができます。

アンダーウェア・インナーウェアも重要です。登山ではよく汗をかくため、汗で衣服が濡れたままでは不快で、風があると体が冷えてしまいます。速乾性のあるアンダーウェアを選びましょう。

防寒対策

元旦の広島県の気温は、平均気温が5度から7度程度、最低気温は0度前後になることもあります。山を登っている最中は暖かくても、初日の出を待つまでの間に体が冷えてしまうことも少なくありません。厚手のインナーや靴下、冬用の防寒着などをしっかりと着込んでいきましょう。防寒対策として、1枚余計に羽織れるものやカイロ、温かい飲料なども準備しておくと安心です。

必携アイテム

ヘッドランプは必須です。元旦の早朝は足元が暗いため、安全な登山のためにヘッドランプを必ず持参してください。黒滝山元旦登拝イベントでも、ライトを用意することが推奨されています。その他、水分、温かい飲み物、カイロなども持参すると良いでしょう。

登山の注意事項|安全に元旦登拝を楽しむために

事前準備

天気予報を確認し、悪天候が予想される場合は無理をせず登山を中止することも検討してください。体調管理をしっかり行い、無理のない計画を立てましょう。特に元旦は寝不足になりやすいため、体調には十分注意してください。登山届を提出することをおすすめします。

登山中の注意

黒滝山は比較的整備された登山道ですが、岩場もあるため足元には十分注意してください。特に早朝の暗い時間帯はヘッドランプを使用し、慎重に歩きましょう。石鎚神社付近には鎖場がありますが、鎖を使わないルートもあります。体力や経験に合わせてルートを選択してください。グループで登山する場合は、はぐれないように声を掛け合いながら進みましょう。

山でのマナー

ゴミは必ず持ち帰りましょう。他の登山者や参拝者への配慮を忘れずに、譲り合いの精神で行動してください。石仏や観音像には触れないようにし、文化財を大切に扱いましょう。

周辺観光情報|大久野島と竹原市町並み保存地区

大久野島(うさぎ島)

黒滝山の麓にある忠海港からは、大久野島行きの船が出ています。大久野島は「ウサギの島」として知られ、約500羽から600羽ものうさぎが棲息しています。国内外を問わず多くの観光客が癒しを求めて訪れています。忠海港から船で約15分で大久野島に到着します。忠海港はJR忠海駅から徒歩7分のところにあります。運賃は片道おとな360円・こども180円です。

かつて毒ガス工場があったことから「地図から消された島」と呼ばれていた大久野島は、現在は国立公園に指定されています。島内には大久野島毒ガス資料館や大久野島神社、大久野島灯台などもあります。島唯一の宿泊施設「休暇村大久野島」では、瀬戸内では珍しい天然ラドン温泉が湧いています。サイクリングやウォーキング、テニス、釣り、キャンプなど屋外で楽しめるレジャー施設も充実しています。

竹原市町並み保存地区

竹原市は「安芸の小京都」と呼ばれ、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定された町並み保存地区があります。平安時代、京都・下鴨神社の荘園として栄えた歴史から「安芸の小京都」と呼ばれるようになりました。製塩地として飛躍的に発展した江戸時代、豊かな経済力を背景に頼春水・春風・杏坪の兄弟、また頼山陽ら多くの優秀な学者を輩出しました。

昭和57年(1982年)に国の重要伝統的建造物群保存地区の選定を受けた町並み保存地区では、江戸・明治・大正・昭和にわたる建物の歴史的変遷を見ることができます。西方寺・普明閣は、本町通り沿いの階段を上がったところにある市の重要文化財です。京都・清水の舞台を模して建てられたといわれる観音堂で、舞台からは竹原の古い町並みが一望できます。

竹鶴酒造は町並み保存地区の中にある創業280年以上の酒蔵です。ニッカウヰスキー創業者で日本のウィスキーの父と言われる竹鶴政孝の生家としても有名です。松阪邸の格子にはハート型に見える「猪目(いのめ)」と呼ばれる装飾があり、魔除けや火除けの意味があります。

竹原の最寄り駅はJR呉線竹原駅で、町並み保存地区へは駅から徒歩で約15分です。新幹線三原駅から呉線で約40分、広島駅からは呉線で110分です。町並み保存地区の散策所要時間は、JR竹原駅を起点・終点として要所を巡り歩いて約3時間程度です。アニメ「たまゆら」の舞台としても知られ、ロケ地巡りを楽しむファンも多く訪れています。

忠海の歴史と文化|黒滝山がそびえる港町

黒滝山がそびえる忠海は、古くから瀬戸内海の交通の要衝として発展してきた地域です。平安時代、この地は「乃美の浦」と呼ばれていました。大治4年(1129年)、平忠盛が山陽道・南海道の海賊追討使に抜擢されると、この地は忠盛により平定されました。「忠海」という地名は、この平忠盛に由来するとも言われています。

江戸時代に入ると、この地は広島藩領となりました。寛永9年(1632年)にその支藩として三次藩が興ると、忠海は三次藩領の飛地として年貢米や物産の積出のための港となりました。初代藩主浅野長治により舟入堀を中心に大規模な港湾施設が整備され、海運の拠点として栄えました。

また、忠海長浜付近の海岸は日本百景に選ばれた絶景として知られ、若杉慧の小説「エデンの海」の舞台となりました。現在も美しい海岸線が残り、訪れる人々を魅了しています。近代に入ると、1967年(昭和42年)には忠海長浜に竹原火力発電所が建設されました。また、アヲハタの創業地は忠海で、1932年(昭和7年)廿日出要之進によって創業し、現在もこの地に本社およびジャム工場を置いています。忠海は産業の面でも重要な役割を果たしてきました。

竹原市の歴史|安芸の小京都の成り立ち

竹原市は古くから瀬戸内の交通の要衝として発展し、室町時代より港町として知られてきました。江戸時代後期は製塩業で栄え、「安芸の小京都」と呼ばれる美しい町並みを今に伝えています。墾田永年私財法により、京都・下鴨神社の荘園地として開墾されたのが竹原の始まりとされています。戦国時代には、毛利元就の三男である隆景が小早川氏の養子として竹原で幼少期を過ごしています。

竹原では江戸時代初期から入浜式塩田による製塩業が盛んに行われました。江戸時代後期の「塩田」と「酒造」により大きく発展し、塩はその当時広島県が全国の80パーセントものシェアを占めていました。遠く大阪や江戸まで北前船で輸送され、竹原の塩は東北や北海道にまで運ばれていきました。

令和元年5月20日には、竹原市は日本遺産「荒波を越えた男たちの夢が紡いだ異空間~北前船寄港地・船主集落~」の追加認定を受けています。1982年にはたけはら町並み保存地区が「重要伝統的建造物群保存地区」に選定され、2000年には「都市景観100選」にも選定されました。

また、竹原市は文教の地としても知られています。製塩地として飛躍的に発展した江戸時代、豊かな経済力を背景に頼春水・春風・杏坪の兄弟、また頼山陽ら多くの優秀な学者を輩出しました。明和元年(1764年)には、竹原の頼杏坪が叔父の頼惟宣に連れられ、忠海に停泊していた朝鮮通信使一行に会いに行き、能筆を披露し一行を驚嘆させたと伝えられています。著名な出身者としては、ニッカウヰスキーの創業者である竹鶴政孝が竹原市の出身です。また、竹原市吉名町生まれの池田勇人は、第58代から60代の内閣総理大臣を務め、「所得倍増計画」を掲げ、日本の高度経済成長の基礎を築きました。

芸予諸島の魅力|黒滝山から眺望できる島々

黒滝山から眺望できる芸予諸島は、瀬戸内海を代表する島々の集まりです。瀬戸内海を大きく分けると、東から淡路島とその周辺地域、備讃瀬戸とその周辺地域、芸予諸島とその周辺地域、周防灘とその周辺地域の4つの地域に分けられます。

愛媛県に属する瀬戸内海の島は、海図に島名が記されているものだけで130を超えます。展望台や山の頂から大パノラマで眺望を楽しむことができ、ミニクルージングやサイクリングで島めぐりをすることもできます。弓削島は瀬戸内海のほぼ中央部に位置し、因島の南にある島です。生名島は瀬戸内海のほぼ中央、しまなみ海道の東側に位置する島で、美しい離島七選に選ばれ「青いレモンの島」として知られています。ゆめしま海道は、生名島・佐島・弓削島・岩城島を結ぶ海道で、島々を巡るサイクリングも人気です。

瀬戸内海国立公園の魅力|日本最初の国立公園

黒滝山一帯は瀬戸内海国立公園の特別地域に指定されています。瀬戸内海国立公園は、昭和9年(1934年)に雲仙、霧島とともに日本で最初に国立公園に指定されました。当初の指定区域は東から小豆島の寒霞渓、香川県の屋島、岡山県の鷲羽山、広島県の鞆の浦・沼隈町周辺の備讃瀬戸を中心とした一帯のみでした。その後、過去数回にわたり区域の拡張がなされ、現在は西は山口県下関市の火の山から福岡県北九州市、東は和歌山県和歌山市にまで及びます。

瀬戸内海国立公園の範囲は1府10県にまたがり、海域を含めると90万ヘクタールを超え、国内で最も広い国立公園です。最大の特色は、大小1000あまりに及ぶ島々で形成された内海多島海景観にあります。瀬戸内海国立公園指定に大きく貢献したのが、香川県出身の小西和です。瀬戸内海国立公園の父とも呼ばれ、1912年に衆議院議員に当選後、瀬戸内海の国立公園化構想を提唱し、国立公園法の制定と瀬戸内海の国立公園化に尽力しました。

瀬戸内海一帯は古くから人と自然とが共存してきた地域であり、島々の段々畑や潮待ちの港町など、自然と暮らしが一体となった人文景観も大きな特徴です。灘や湾と呼ばれる比較的広い海域と、瀬戸や海峡と呼ばれる狭い水路で繋がった複雑な構造をしており、外洋から隔たった内海は、潮の干満差が大きく、潮流が速いことでも知られています。

多くは花崗岩で構成されており、瀬戸内火山岩類と呼ばれる火山噴出岩の地域では、卓状台地で知られる屋島、集塊岩の奇岩や奇峯が見られる小豆島の寒霞渓などの景勝地があります。瀬戸内海には、干潟や藻場、磯や潮汐湿地など、海域を中心とする多様な生態系が存在し、希少な生き物が生息しています。温暖な浅海域に生息するスナメリや「生きた化石」といわれるカブトガニ、国内では宮島のみに生息するミヤジマトンボなど希少な生き物が生息しています。

広島県の他の初日の出スポットとの比較

黒滝山以外にも、広島県には魅力的な初日の出スポットがあります。弥山(宮島)は、世界遺産・宮島の最高峰で標高535メートルあります。山頂の展望台からは360度の大パノラマで瀬戸内海の島々と四国連山を見渡すことができ、神の島で迎えるご来光は格別の神々しさがあります。元旦は「宮島ロープウエー」が早朝営業を行いますが、近年は完全予約制となることが多いため、事前のチケット確保が必須です。

千光寺公園(尾道市)は、広島の街と初日の出を見渡せるベストスポットとして人気があります。恋人の聖地にも選定されているおすすめスポットで、千光寺山ロープウェイも元旦は早朝から運行され、初日の出と合わせて千光寺への初詣もできます。黄金山(広島市南区)は、標高221.7メートルで、山頂展望台からは広島市街地や広島湾を360度見渡すことができます。市内中心部から車で気軽にアクセスできるため、広島市民の初日の出スポットとして定番中の定番です。高見山展望台(尾道市向島町)は、標高283メートルの頂上から瀬戸の島々を一望でき、初日の出を見ることができます。

これらのスポットと比べて、黒滝山は比較的混雑が少なく、地元の方々との温かい交流も楽しめる穴場的な存在といえます。獅子舞や振る舞い酒などのイベントも充実しており、アットホームな雰囲気の中で新年を迎えたい方におすすめです。

初詣登山の意義|新年を山頂で迎える喜び

日本では昔から山岳信仰が盛んで、山のふもとや山頂に神社や寺院がある場所がたくさんあります。年が明けてから初めて神社や寺院などに参拝する行事が初詣で、有名な神社や仏閣への参拝風景は日本のお正月の風物詩です。登山者ならば元旦は山に登り、一年の山の無事を祈りたいものです。山登りと初詣を一緒にできる山も多く、黒滝山もその一つです。山頂近くには観音堂があり、初日の出を拝むとともに参拝することができます。

「一年の計は元旦にあり」と言われるように、新しい年の始まりに山頂で御来光を拝むことは、その一年を充実したものにする良いきっかけとなります。防寒対策とヘッドライトを持って山の上で一年の計を考えることは、心身ともにリフレッシュする素晴らしい体験となるでしょう。初日の出は一年に一度だけの「新しい年を迎える儀式」です。山頂で御来光を拝むことで、新年早々元気をもらうことができます。お正月太りの解消にもなり、霊験あらたかな山を歩くことで気持ちのよい新年を迎えられることは間違いありません。

まとめ|2026年元旦は黒滝山で初日の出を

黒滝山は、広島県竹原市にある標高270メートルの霊山で、天平年間に僧行基が創建したと伝えられる歴史ある山です。瀬戸内海国立公園の特別地域に指定され、山頂からは大久野島や芸予諸島の島々、遠く四国連山までを一望できる素晴らしい眺望が広がります。毎年元旦には「黒滝山元旦登拝」イベントが開催され、初日の出を拝む多くの人々で賑わいます。獅子舞の披露や干支パウチのプレゼント、樽酒やぜんざいの振る舞いなど、新年を祝う様々な催しが行われます。

2026年元旦の初日の出時刻は、広島県では午前7時13分から7時17分頃と予想されます。瀬戸内海の島々越しに昇る朝日は、他では見られない独特の美しさがあります。アクセスはJR呉線の忠海駅が便利で、駅から山頂までは約1時間の道のりです。中腹の駐車場まで車で行くこともでき、そこからは30分程度で山頂に到着できます。登山道は整備されており、小学生や初心者でも登りやすい山として知られています。

元旦登山には防寒対策とヘッドランプが必須です。早朝の暗い時間帯の登山となるため、十分な準備をして安全に登山を楽しんでください。黒滝山での初日の出の後は、周辺の観光スポットもおすすめです。うさぎで有名な大久野島へは忠海港から船で約15分、安芸の小京都と呼ばれる竹原市町並み保存地区へも足を延ばすことができます。2026年の元旦は、瀬戸内海の絶景を望む黒滝山で、素晴らしい初日の出を迎えてみてはいかがでしょうか。新年の幸運を願いながら、歴史ある霊山での登拝をお楽しみください。

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