日の出山下山後はつるつる温泉へ|pH10.2の美肌の湯で疲れを癒す日帰りプラン

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日の出山の下山後に日帰り入浴できる温泉といえば、「生涯青春の湯 つるつる温泉」が最もおすすめです。日の出山山頂から徒歩約1時間30分で到着でき、pH10.2前後という国内でもトップクラスの強アルカリ性温泉で登山の疲れを癒すことができます。都心から日帰りで「ハイク&スパ」を満喫できる、首都圏近郊の理想的な登山ルートとして人気を集めています。

日の出山は東京都西多摩郡日の出町と青梅市の境界に位置する標高902メートルの山で、関東平野を一望できる絶景スポットとして知られています。山頂からつるつる温泉への下山コースは整備された道が続き、初心者でも安心して歩くことができるため、登山初心者から経験者まで幅広い層に支持されています。この記事では、日の出山登山の魅力から下山ルートの詳細、そして「つるつる温泉」の泉質や施設情報、周辺グルメまで、登山と温泉を組み合わせた充実の日帰り旅行を計画するために必要な情報をすべてお伝えします。

目次

日の出山とは|標高902メートルの絶景展望台

日の出山は、東京都心から西へ約50キロメートルに位置する、奥多摩山域の東端にある山です。標高は902メートルで、秩父多摩甲斐国立公園の一部として豊かな自然植生と山岳信仰の歴史を今に伝えています。電車とバスを乗り継いで都心から1時間半から2時間というアクセスの良さも、この山が多くのハイカーに選ばれる理由の一つとなっています。

日の出山の最大の魅力は、その地理的条件がもたらす圧倒的な眺望にあります。奥多摩深部の山々が連なる西側とは対照的に、東側には視界を遮る高い山が存在しません。このため山頂からは関東平野を一望するパノラマが広がり、空気の澄んだ冬の日や天候に恵まれた日には、東京都心の高層ビル群や東京スカイツリーがくっきりと浮かび上がります。さらに視線を遠くに向ければ、筑波山や房総半島、横浜ランドマークタワー、そして湘南の江の島までも視認することが可能です。西側に目を転じれば、丹沢の山並みや富士山の雄姿を望むこともでき、まさに「都市と自然の境界線上に立つ」という稀有な体験ができる山なのです。

「日の出山」という名称の由来には複数の説があります。第一の説は、文字通り「日の出」の眺望が素晴らしいことに由来するというものです。東に開けた視界から昇る朝日は荘厳であり、現在でも元旦の初日の出登山は多くのハイカーで賑わう恒例行事となっています。第二の説は、山岳信仰の中心地である西側の御岳山から見て、ちょうど太陽が昇る方向に位置することから名付けられたというものです。興味深いことに、かつてこの山は「貧乏山」という俗称で呼ばれていた時期がありました。東側の麓の集落から見上げると日の出山の山体が立ちはだかり、信仰の対象である御岳山を直接遥拝することができなかったため、その無念さを込めてそう呼ばれたと伝えられています。信仰の障害物と見なされた山が、現代では絶好の展望台として再評価されている点は、時代とともに景観に対する価値観がどのように変化してきたかを示す好例といえるでしょう。

日の出山の歴史と伝説|日本武尊と大口真神の物語

日の出山周辺は、古くから修験道の霊場として栄えた御岳山と尾根続きであるため、神話や伝説が色濃く残る地域でもあります。登山の途中で出会うこれらの歴史的スポットを知っておくと、山歩きがより一層味わい深いものになるでしょう。

日の出山から東へ伸びる尾根を下る途中には「顎掛岩」という大岩があります。伝説によれば、日本武尊が東征の帰路にこの大岩に顎を乗せて関東平野を見渡し、故郷を想ったと伝えられています。この伝説は、古代からこの場所が東国を一望できる戦略的かつ象徴的なポイントとして認識されていたことを示唆するものです。現在も多くの登山者がこの岩で足を止め、日本武尊と同じ景色を眺めながら古代のロマンに思いを馳せています。

この地域一帯には「大口真神」、すなわちニホンオオカミを神として崇める信仰が根付いています。伝説では、日本武尊が山中で道に迷った際に忽然と現れた白狼が軍を導き、その功績によって「大口真神としてこの山に留まり、すべての魔物を退治せよ」と命じられたとされています。江戸時代にはこの「お犬さま」の御札が盗難除けや魔除けとして庶民の間で流行しました。近年では人気アニメ『鬼滅の刃』の登場人物である嘴平伊之助の出身地が大岳山(日の出山から縦走可能な山)とされることから、聖地巡礼的な文脈で訪れる若年層の登山者も増えています。

日の出山登山コースの選び方|初心者から健脚者まで

日の出山へのアプローチは、登山者の体力や経験、目的に応じて複数のルートから選択できます。それぞれのルートには異なる魅力があり、何度訪れても新しい発見がある山です。

御岳山経由コース|初心者・家族連れにおすすめ

最もポピュラーで、体力に自信のない初心者や家族連れにも推奨されるのが御岳山を経由するコースです。このルートの最大の特徴は、ケーブルカーを利用して標高を稼げる点にあります。JR青梅線御嶽駅からバスでケーブル下へ向かい、御岳登山鉄道のケーブルカーに乗車することで、一気に標高831メートルの御岳山駅まで上がることができます。御岳山駅からは武蔵御嶽神社の参道商店街を抜け、神社へ参拝した後に日の出山方面へ向かいます。御岳山から日の出山までの歩行時間は約1時間程度と短く、高低差も少ないため、快適な尾根歩きが楽しめます。

途中では樹齢1000年を超えるといわれる国の天然記念物「神代ケヤキ」や、宿坊が立ち並ぶ御師集落の風情ある景観を楽しむことができます。御岳山周辺には「ロックガーデン」と呼ばれる苔むした岩と清流が美しいエリアもあり、時間に余裕があれば足を延ばすことも可能です。

日向和田駅からの縦走コース|本格派向け

より本格的な登山を楽しみたい方には、JR青梅線日向和田駅を起点とし、琴平神社の参道から三室山を経由して日の出山を目指すロングコースがあります。このルートの歩行距離は約7.2kmに及び、累積標高差は登りで約1039m、下りで約336mとなります。標準コースタイムで約3時間から3時間半程度を見込む必要があり、難易度は初級から中級レベルとされています。しっかりとした距離とアップダウンがあるため、低山ながらも「登った」という充実感を強く得られるルートであり、トレーニング目的のハイカーにも適しています。

白岩の滝コース|沢歩きと滝を楽しむ

涼しげな沢沿いの道を歩きたい場合に推奨されるのが「白岩の滝遊歩道」を経由するコースです。白岩滝バス停から白岩橋を渡り、タルクボ沢沿いの小道を進むと、大小さまざまな滝が連なる渓谷沿いを歩くことができます。特に夏場は清涼感があり、落差15mの滝などを含む「白岩滝」の迫力は見応えがあります。滝を過ぎて林道を横切り、さらに沢沿いを進んで麻生山林道を経由し、日の出山の稜線に出るルートです。豊かな水と緑に癒やされる静かな山歩きが楽しめます。

日の出山からつるつる温泉への下山ルート

日の出山山頂での眺望を楽しんだ後、多くのハイカーの足は自然と東側の「つるつる温泉」方面へと向かいます。この下山路は単なる帰宅のための移動区間ではなく、温泉という「ご褒美」へ向かう期待感を醸成する重要なプロセスです。

山頂からつるつる温泉方面への下山コースは、よく整備された木の階段や樹林帯の道が続きます。所要時間は標準で約1時間30分程度で、急な下り坂もありますが危険な箇所は少なく、初心者でも安心して歩くことができます。ある登山者の記録では「山登りと言うより、山下りしたイメージでした」という感想が残されており、御岳山までケーブルカーで上がり、そこから日の出山を経て下るという「いいとこ取り」のルートを選択することで、体力的負担を最小限に抑えつつハイキングの醍醐味を享受できることがわかります。

下山ルートの終盤、山道が終わり林道と合流する地点には、ユニークなランドマークがハイカーを出迎えます。そこに架かる橋の擬宝珠として設置されているのは、カエルやエビなどを模したオブジェです。山中の静寂から人の営みがある里山へと戻ってきたことを告げるこれらのオブジェは、多くのハイカーにとって記念撮影のスポットとなっています。ここを過ぎれば目指す「つるつる温泉」まではあと少しの距離です。

生涯青春の湯 つるつる温泉|pH10.2の美肌の湯

「生涯青春の湯 つるつる温泉」は、日の出町が運営する公営の天然温泉施設で、1996年11月に開業しました。秩父多摩甲斐国立公園の東端、清流・平井川の上流部に位置し、周囲を深い緑に囲まれたロケーションは「東京の奥座敷」と呼ぶにふさわしい風情を漂わせています。施設名に冠された「生涯青春」という言葉には、訪れる人々が温泉を通じて心身をリフレッシュし、生涯を通じて健康で若々しくあってほしいという願いが込められています。

つるつる温泉の泉質|国内トップクラスの強アルカリ性

この温泉の最大の特徴は、その名の通り肌が「つるつる」になる独特の泉質にあります。地下1500メートルの深層から汲み上げられる温泉は「アルカリ性単純温泉」に分類され、特筆すべきはその水素イオン濃度の高さです。過去にはpH11.3という国内の温泉でも最高レベルのアルカリ性を示した記録があり、現在でもpH10.2前後という極めて高い数値を維持しています。

一般的にpH値が高いアルカリ性の湯は、皮膚表面の古い角質を軟化させて除去する作用、いわゆるクレンジング効果が高いとされています。これにより入浴中の肌は石鹸を使ったときのような「ぬるぬる」とした触感を帯び、湯上がりには一皮むけたように滑らかで「つるつる」とした肌触りになります。実際に訪れた登山者の口コミでも「温泉は無色だが、本当につるつるしていた」「肌に吸い付くような温泉で、美肌効果がありそう」「足の疲れが取れた」といった泉質の良さを絶賛する声が多数寄せられています。

和風・洋風の2つの浴室

館内の浴室は「和風」と「洋風」の2つの異なるコンセプトで設計されており、奇数日・偶数日で男女が入れ替わるシステムを採用しています。これによりリピーターは訪れる日を変えることで両方の雰囲気を楽しむことができます。

和風の「美人の湯」は、木のぬくもりと石の質感を活かした純和風の落ち着いた空間です。露天風呂は野趣あふれる岩風呂形式となっており、周囲は竹垣で囲まれています。春から夏にかけてはカエルの鳴き声、秋にはヒグラシの声など、周囲の自然が奏でる環境音とともに非日常的な入浴体験ができます。

洋風の「生涯青春の湯」は、開放的でモダンな造りが特徴で、大きな窓から明るい日差しが差し込みます。露天風呂は香り高いひのき風呂形式で、視界が開けており周囲の山々の緑や空を眺めながらの入浴が可能です。空気が澄んだ日や夜間には月や星が美しく見えると評判です。両浴室ともにサウナが完備されており、登山の疲労をデトックスするのに最適な環境が整っています。

混雑を避けるための訪問タイミング

人気施設であるため、特にハイキングシーズンの週末や休日の午後は下山してきた登山客で混雑する傾向があります。昼過ぎから夕方にかけての時間帯は御岳山・日の出山からの下山客が集中し、洗い場や露天風呂で待ち時間が発生することもあります。混雑を避けたい場合は、平日の午前中や夕食を兼ねて遅い時間帯に訪れるのが賢明です。帰りのバスの時刻に合わせて人が動くため、長湯をする人が意外と少なく回転は早いという傾向もあります。

つるつる温泉の下山メシ|秋川牛と赤いうどん

温泉で汗を流した後の「下山メシ」も、この旅のハイライトの一つです。施設内にあるお食事処「パノラマ食堂」は108畳の大広間やテーブル席を備え、窓からは奥多摩の自然を眺めることができます。登山で消費したカロリーを補給しながら、地元ならではの味覚を堪能しましょう。

赤いうどん|つるつる温泉オリジナルメニュー

つるつる温泉のオリジナルメニューとして異彩を放っているのが「赤いうどん」(900円)です。この鮮烈な赤色は、単に唐辛子による激辛を意味するものではなく、視覚的なインパクトと話題性を提供するご当地グルメとして開発されました。実際に食べた登山者のレポートでも「つるつる温泉オリジナル」として人気を博しており、SNS映えする見た目から話のネタとしても最適な一品です。

秋川牛の朴葉焼き|東京唯一の黒毛和牛

グルメ志向の訪問者に強くおすすめしたいのが、地元あきる野市の竹内牧場で育てられた「秋川牛」を使用したメニューです。秋川牛は東京都内で唯一、黒毛和牛として肥育されている希少なブランド牛で、秋川渓谷の清らかな水と厳選された飼料で育てられています。その肉質はキレのあるさっぱりとした脂と、噛むほどに広がる良質な赤身の旨味が特徴です。

「朴葉焼き定食」(1,700円)は、この秋川牛を味噌とともに朴葉の上で焼いて食べる贅沢な一品です。卓上コンロで焼かれる味噌の香ばしい香りが食欲を刺激し、柔らかい肉の食感と味噌のコクが白米との相性抜群です。手軽に楽しみたい場合は「牛カルビ丼」(750円)や、肉が2倍になる「メガ盛り牛カルビ丼」(1,000円)も用意されています。

サイドメニューと地元の味

登山後の乾杯に欠かせないビールに合うおつまみも充実しています。地元の名産であるこんにゃくを使った「刺身こんにゃく」(460円)や「味噌田楽」(480円)は、低カロリーでヘルシーなため女性ハイカーにも人気です。「ひのでちゃんねぎラー油」(400円)は日の出町産のネギを100%使用した食べるラー油で、売店でお土産として購入することもできます。そのほか広島産カキを使用した「カキフライ定食」(1,380円)や「カツカレー」(並1,000円)、温泉定番の「温泉プリン」(360円)など、老若男女問わず楽しめるメニューが揃っています。

つるつる温泉へのアクセス|青春号の記憶と現在の交通

かつて武蔵五日市駅からつるつる温泉までのアクセスには、日本で唯一公道を走るトレーラーバス「青春号」が運行されていました。1996年の温泉開業と同時に導入されたこのバスは、蒸気機関車を模したトラクターが特注の客車を牽引する構造で、車掌がマイクで案内を行うなど、まるで遊園地のアトラクションのようなワクワク感を提供していました。

約27年間にわたり地域のシンボルとして親しまれてきた青春号は、車両の老朽化による故障の頻発や特殊車両ゆえの部品確保の困難さ、安全運行の維持が難しくなったことから、2023年3月31日をもって運行を終了しました。引退に際してはお別れイベントが開催され、多くのファンが別れを惜しみました。現在は引退した車両が日の出町に譲渡され、「青春号を活用した町おこし隊」によってイベントなどで展示・活用されています。

現在はJR五日市線「武蔵五日市駅」3番乗り場から西東京バスの「つるつる温泉行き」(五20系統)に乗車し、片道約20分で温泉に到着できます。運行頻度は基本的に1時間に1本から2本程度で、土日祝日の夕方など登山者の下山が集中する時間帯には増便対応がなされることもあります。ただしバスの本数は決して多くないため、入浴前に帰りのバスの時刻を確認しておくことが重要です。SuicaやPASMOなどの交通系ICカードも利用可能です。

日の出山・つるつる温泉周辺の観光スポット

つるつる温泉や日の出山への訪問に合わせて立ち寄りたい周辺の観光スポットを組み合わせることで、単なる日帰り入浴以上の充実した旅程を組むことが可能です。

日の出山荘|歴史的な日米首脳会談の舞台

つるつる温泉から約8.6kmの距離に位置する「日の出山荘」は、元内閣総理大臣・中曽根康弘氏が所有していた別荘で、現在は記念館として一般公開されています。1983年11月、当時の中曽根首相がアメリカのロナルド・レーガン大統領をこの山荘に招き、日米首脳会談(通称「ロン・ヤス会談」)を行いました。囲炉裏を囲んでちゃんちゃんこ姿で親密に語り合った様子は世界中に報道され、日米関係の蜜月ぶりを象徴する場所となりました。築100年以上の古民家を移築した「青雲堂」などの建物や、会談当時の写真・記念品などが展示されており、昭和後期の外交史を肌で感じることができます。

鹿野大佛|鎌倉大仏を上回る大きさ

塩澤山寳光寺の境内、鹿野山に2018年に建立された比較的新しい大仏です。像高は約12メートルで、台座を含めると18メートルあり、鎌倉の大仏(約11.3メートル)を上回る大きさを誇ります。青銅製の座像としては奈良の大仏に次ぐ日本で2番目の大きさといわれています。2011年の東日本大震災の犠牲者供養と復興への祈りを込めて建立されました。大仏が鎮座する場所からは日の出町の市街地や秋川丘陵を見渡すことができ、春には桜やツツジ、秋には紅葉が美しいスポットとしても知られています。大仏の胎内巡りも可能です。

秋川渓谷と瀬音の湯

日の出町に隣接するあきる野市には、多摩川の支流である清流・秋川が流れる「秋川渓谷」があります。ここにも「秋川渓谷 瀬音の湯」という人気の温泉施設があり、つるつる温泉とは泉質や雰囲気が異なるため、温泉好きの方は比較してみるのも面白いでしょう。全長96メートルの吊り橋「石舟橋」を渡って渓谷美を堪能したり、河川公園でバーベキューを楽しんだりすることも可能です。

まとめ|日の出山とつるつる温泉で五感を満たす休日を

日の出山からつるつる温泉へと至るルートは、単なる「運動と入浴」のセットパッケージ以上の価値を持っています。関東平野を見晴らす開放的な視覚体験、日本武尊や大口真神の伝説という歴史的ロマンへの知的探求、pH10.2の強アルカリ泉による驚きの触覚体験、そして秋川牛や赤いうどんといった地域固有の味覚体験と、五感すべてを満たす極上のエンターテインメント・ルートといえるでしょう。

都心から日帰りでアクセス可能でありながら、これほど濃厚な非日常体験を提供できる西多摩エリアは、現代人の心身のバランスを整えるための貴重な場所です。御岳山からケーブルカーを使えば初心者でも無理なく楽しめ、日向和田駅からの縦走コースを選べば本格的な登山も堪能できます。どのルートを選んでも、最後に待っているのはpH10.2の美肌の湯と、秋川牛をはじめとする絶品グルメです。次の休日は都会の喧騒を離れ、西多摩の自然の中で「生涯青春」の心を取り戻す旅に出かけてみてはいかがでしょうか。

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