札幌市の手稲山は、初冬でも平和の滝コースを使えば、登り約2時間、下り約1時間45分で往復できる日帰りの山です。ただし10月下旬から11月にかけては、山頂付近がすでに雪に覆われていても不思議ではありません。初冬の手稲山に日帰りで登るなら、冬山に近い足まわりの装備と、日没前に下りきる時間計画の二つをそろえることが前提になります。
手稲山は標高1,023.1メートルで、札幌市の手稲区と西区にまたがっています。1972年の札幌冬季オリンピックの舞台になり、スキー登山発祥の地としても語られてきました。札幌市中心部から車で約40分という近さで、日帰りで楽しめる身近な山として親しまれています。
その近さが、初冬にはかえって油断を生みます。麓の街が雨でも、山の上では雪や氷になっていることがあるからです。2025年には、札幌管区気象台が10月20日に手稲山の初冠雪を発表しました。街中に雪がない日でも、山頂近くには積雪や凍結があると考えて計画を立ててください。初冬の手稲山は、雪山の入り口として準備するのが安全です。

手稲山は標高1,023.1メートル、山頂は西区側に位置
手稲山の山頂は、一等三角点「手稲山」の所在地から見ると西区に位置します。一等三角点とは、地図づくりの基準になる測量点のことです。山そのものは手稲区と西区にまたがっていますが、札幌市はこの三角点の所在地をもとに、山頂を西区として整理しています。
山頂にはアンテナ群が立ち並んでいます。遠くからでも山頂の位置がわかる目印で、札幌の街から手稲山を探すときにも見つけやすいですね。登る人にとっても、ゴールの方向をつかむ手がかりになります。
札幌冬季オリンピックの舞台になった雪の山
手稲山は、1972年の札幌冬季オリンピックの舞台になった山です。スキー登山発祥の地としても語られてきました。冬はスキー場になるエリアがあり、雪の季節と結びつきの強い山といえます。
この歴史は、初冬に登る人にとっても無関係ではありません。スキー場ができるほど雪が積もる山なので、雪が降り始める時期の登山道は、夏とはまったく別の顔になります。
10月23日は「手稲山の日」
手稲山の標高1,023.1メートルにちなんで、10月23日は「手稲山の日」に制定されています。2026年も、10月23日にこの日を迎えます。
この日付は、手稲山の初冠雪の時期とほぼ重なっています。2024年と2025年はどちらも10月20日に初冠雪が発表されました。手稲山の日の前後に登るなら、山頂付近に雪がある状態を前提に準備しておくと安心です。
山頂からは石狩湾と札幌市街を見渡せる
山頂からは、石狩湾や札幌市街を見渡すことができます。夜景の名所としても知られる山です。秋は紅葉と雲海が見どころとされ、10月下旬は落葉後の山頂の景色が楽しめる時期にあたります。
ただ、徒歩で登る人が夜景の時間まで山頂に残るのは、初冬にはおすすめできません。下山が暗くなり、凍った岩場をヘッドランプだけで下りることになるからです。眺めを楽しむのは日中にとどめて、明るいうちに登山口へ戻りましょう。
頂上にテレビ塔が立ち並ぶことや、私有地が多いことから、山の自然への影響を気にかける声もあります。眺めのよい山頂ですが、人工物と自然が混在している場所だと知っておくと、登ったときの印象も少し変わるでしょう。
手稲山の初冠雪は2025年が10月20日、早い年は10月13日
初冬の手稲山を考えるうえで、目安になるのが初冠雪の時期です。初冠雪とは、山の上に雪が積もって白くなった様子が、その年に初めて札幌の市内から見えた日の記録を指します。
札幌管区気象台が発表した手稲山の初冠雪は、次のとおりです。
| 年 | 初冠雪の日 | 平年との比較 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 2025年 | 10月20日 | 2日遅い | 2024年と同じ日 |
| 2024年 | 10月20日 | 2日遅い | 2年続けて10月20日 |
| 2018年 | 10月30日 | 14日遅い | 遅い年の例 |
| 2015年 | 10月13日 | 3日早い | 前年より15日早い |
表を見ると、早い年は10月13日、遅い年は10月30日と、年によって2週間以上の開きがあります。2018年は平年より14日も遅い年でした。反対に2015年は、平年より3日早く、前年より15日早い観測でした。
このばらつきがあるため、「去年はこの時期まだ雪がなかった」という記憶は当てになりません。10月中旬から11月にかけて登るなら、その年の初冠雪の発表を確かめることが、計画の第一歩になります。
初冠雪の発表前でも山の上では雪がちらつく
初冠雪は、あくまで市内から山の白さが見えた日の記録です。発表前でも、山の上では雪がちらつくことがあります。発表がないことは、山の上に雪がないことの保証にはなりません。
発表後であれば、山頂付近は白くなっていると考えて準備しましょう。初冠雪の発表は、初冬の装備に切り替える合図として使うのがわかりやすいですね。
登山口と山頂の標高差が初冬の判断を難しくする
登山口の標高と山頂の標高には大きな差があります。平和の滝の登山口で雨が降っていても、標高1,023.1メートルの山頂付近では雪や氷になっていることがあります。
街中に雪がないから大丈夫、という判断は初冬の手稲山では通用しません。山頂近くでは積雪や凍結があると考えて、計画を立ててください。
平和の滝コースは登り約2時間、初冬の日帰りに使う定番ルート
初冬の手稲山に日帰りで登るなら、平和の滝コースを選ぶのが基本です。最も一般的な登山口で、山頂を目指すなら平和の滝側から登るのが安全です。
登山口の平和の滝までは、札幌市中心部から車で約40分です。無料の駐車場が約20台分あり、簡易トイレも設置されています。登山シーズンの土日祝日には駐車場が埋まることもあるので、早めに着くと安心です。
コースタイムの目安は、登りが約2時間、下りが約1時間45分です。足し合わせると、歩く時間だけで約3時間45分になります。ここに休憩と山頂での滞在が加わります。
沢沿いの樹林帯から布敷ノ滝の先の急斜面へ
平和の滝コースの序盤は、沢沿いの樹林帯を歩きます。広いガレ場から登山道に入るのが、このコースの特徴です。ガレ場とは、大小の岩や石が積み重なった、足場の不安定な斜面のことです。
布敷ノ滝の先からは、岩場の急斜面になります。岩場が続く区間があり、ガレ場の練習を目的に登る人もいるほど、歯ごたえのあるコースです。道には赤いスプレーの目印があり、それをたどれば進む方向がわかります。
このコースは、自然植生が比較的多く残っている点も特徴です。2024年10月に登った人の記録では、手稲山のガレ場は紅葉が早く見頃を迎える印象だったそうです。秋の終わりに歩くと、色づいた木々と岩場の組み合わせが楽しめます。
初冬の岩場とガレ場は霜と雪で滑りやすい
平和の滝コースの歩きどころである岩場とガレ場は、初冬にはいちばん気をつけたい区間になります。岩の表面に雪や霜がつくと、足元が滑りやすくなるからです。
夏なら足を置ける岩でも、薄く凍っているだけでスリップします。ガレ場では落石にも注意が必要です。上を歩く人が石を落とすこともあるので、前の人との間隔を空けて歩きましょう。
赤いスプレーの目印も、雪が積もれば見えにくくなります。夏に一度歩いたことがある人でも、初冬は道迷いの心配が増えると考えておいてください。
日の短い初冬は出発時刻を早めに決める
初冬は日が短くなります。平和の滝コースの登り約2時間、下り約1時間45分は、あくまで夏道の目安です。雪や凍結がある日は、足元に気を配る分だけ歩く速さが落ちます。
休憩と山頂での滞在を加え、さらに雪で遅れる時間も見込んで、早めに出発しましょう。午後の遅い時間に岩場を下ることにならないよう、山頂で引き返す時刻をあらかじめ決めておくと、迷わずに行動できます。
北尾根コースは4時間47分、ただし山頂へは行けない自然歩道
手稲山にはスキー場側から登る北尾根コースもあります。札幌市手稲区の公式ページは、手稲山北尾根ルートを区内から登れる自然歩道として案内しています。ただし、このルートでは山頂までは行けません。山頂を目指す場合は、平和の滝側から登るよう勧めています。
北尾根コースの体力レベルは5段階中の2で、コースタイムは日帰りで4時間47分です。金山入口から乙女の滝を経由する行程で、登山装備と地図読みの経験があることが望ましいコースです。
北尾根ルートの区間ごとのコースタイム
北尾根ルートの区間ごとの目安は、次のとおりです。
| 区間 | コースタイム |
|---|---|
| 手稲山鉱山バス停から乙女の滝入口 | 24分 |
| 乙女の滝入口から乙女の滝ルート分岐 | 35分 |
| 乙女の滝ルート分岐から次の分岐 | 95分 |
| 次の分岐から続く分岐 | 10分 |
| 続く分岐から手稲山北尾根ルート分岐 | 29分 |
| 手稲山北尾根ルート分岐から手稲山分岐 | 24分 |
| 手稲山分岐から見晴台 | 70分 |
| 合計 | 287分(4時間47分) |
いちばん長いのは、乙女の滝ルート分岐から次の分岐までの95分です。見晴台までの最後の区間も70分あり、後半に長い区間が続きます。
金山入口から渓流沿いを歩き、乙女の滝や星置の滝へ
北尾根コースは、自然歩道の看板がある金山入口から出発し、渓流沿いを歩きます。時間に余裕があれば、乙女の滝に立ち寄ることもできます。金山入口の近くには、星置の滝や乙女の滝があります。
一方で、金山入口の遊歩道ではクマの出没情報があります。ヒグマ、落石、ガレ場、残雪、雪崩といった注意点も呼びかけられています。滝を見に立ち寄るだけのつもりでも、山を歩く準備はしておきましょう。
287分は雪のない夏道で休憩を含まない時間
北尾根コースの287分は、雪や凍結がなく、休憩も含まない夏道の時間です。初冬に歩けば、これより長くかかると考えてください。
コースタイムが約5時間のルートでは、出発時刻の設定が欠かせません。初冬の短い日照時間のなかで、休憩と雪による遅れを足すと、明るいうちに歩ける時間の余裕は大きくありません。初冬に北尾根コースを選ぶなら、早朝の出発と、途中で引き返す判断の両方を用意しておく必要があります。
手稲山の大部分は私有地、整備された登山道から外れない
手稲山の大部分は私有地です。市が管理する自然歩道以外のルートで山頂を目指すのは避けるよう、注意が示されています。平和の滝側の反対側も大部分が私有地のため、立ち入りは避けてください。
初冬は、雪で登山道が見えにくくなります。踏み跡を追ううちに、整備されたルートから外れてしまうこともあります。私有地に入らないためにも、道迷いを防ぐためにも、地図と目印をこまめに確かめながら歩きましょう。
手稲山へのアクセスは車で約40分、バスなら琴似駅から約25分
手稲山の登山口へは、車でも公共交通機関でも行けます。初冬は道路の状態と、バスの時刻表の両方を事前に確かめておく必要があります。
車で平和の滝へ向かう場合は道路の凍結に注意
札幌市中心部から平和の滝までは、車で約40分です。駐車場は無料で、簡易トイレが備えられています。
初冬は、道路の凍結にも注意が必要です。冬は道路の凍結が厳しくなるため、冬タイヤの装着時期も含めて、出発前に確認しておきましょう。早朝に出発すると、日中より路面が凍っている時間帯に走ることになります。登山だけでなく、行き帰りの運転も初冬の計画に入れておいてください。
地下鉄東西線の琴似駅からバスで平和の滝入口へ
公共交通機関を使う場合は、地下鉄東西線の琴似駅からバスで平和の滝入口まで行けます。JR北海道バスの西野平和線[琴42]が、琴似駅前から平和の滝入口行きを運行しています。所要時間は約25分です。
バス停から平和の滝までは、徒歩で約20分が目安です。バスを使う日は、この約20分も行きと帰りの両方に加えて計画しましょう。
時刻表は時期によって変わります。利用前にJR北海道バスの公式サイトなどで、最新の情報を確認してください。初冬は日が短いので、帰りのバスの時刻から逆算して、山頂で引き返す時刻を決めておくと安心です。
手稲山ハイランドへはJR手稲駅からバスで約30分
手稲山の麓には、手稲山ハイランドがあります。JR手稲駅から北海道バスのていね山線に乗ると、ハイランド前まで約30分です。ゴンドラを使えば、軽装でも高所へ上がれます。
徒歩で登る場合とは、装備の考え方が大きく異なります。それでも、山頂付近の天気や積雪の状況を知る手がかりにはなります。初冬に自分の足で登るかどうかを決める前に、上の様子をつかむ手段として覚えておくと役に立ちます。
初冬の装備は積雪に耐える登山靴と滑り止め、ヘッドランプまで
初冬の手稲山では、スニーカーでの入山は危険です。積雪に耐える登山靴と、滑り止めを用意しましょう。
初冬に用意したい装備を、理由とあわせて表にまとめます。
| 装備 | 初冬に用意する理由 |
|---|---|
| 積雪に耐える登山靴 | 雪や霜のついた岩場とガレ場を歩くため |
| 滑り止め | 凍結した登山道や岩の上で足が滑るのを防ぐため |
| ストック | 足元の悪い初冬の道で歩くのを助けるため |
| ヘッドランプ | 日が短く、下山が暗くなる場合に備えるため |
| クマ鈴など音の出る道具 | 音を出しながら歩くのがヒグマ対策の基本のため |
| 携帯電話(充電済み) | トラブル時に連絡を取るため |
特にヘッドランプは、日帰りの予定でも持っていくと安心です。初冬は日が短く、予定より少し遅れただけで足元が暗くなります。
積雪期はアイゼンとピッケル、地図を読む力が必要
雪がしっかり積もると、夏道は見えなくなります。積雪期の手稲山では、アイゼンやピッケルなどの冬山装備と、地図を読む力が必要です。アイゼンとは、靴底に取り付けて氷や雪に爪を立てる金属製の道具のことです。
ここまで紹介したコースタイムの目安は、すべて夏道のものです。雪がある時期は、ラッセルなどでさらに時間がかかります。ラッセルとは、深い雪をかき分けながら道をつけて進むことです。
初冬はちょうど、雪が降り始めて登山道が隠れていく時期にあたります。初冠雪の直後なら滑り止めで歩ける日もありますが、まとまった雪が降った後は冬山の装備と経験がないと先へ進めません。自分の装備でどこまで行けるかを、出発前に決めておきましょう。
出発前に積雪状況とルートの通行可否を確かめる
出発前には、札幌市や手稲区の情報、最新の登山記録で、積雪の状況とルートの通行の可否を確認してください。特に初冠雪が発表された後は、数日前の記録と当日の状況が大きく違うこともあります。
手稲山のヒグマ対策は出没情報の確認と音を出しながら歩くこと
札幌市を含む北海道の多くの地域は、ヒグマの生息地です。札幌市は、登山や山菜採りの前に、新聞やテレビ、地元の人などからヒグマの出没情報を確認するよう呼びかけています。山を歩くときは、音を出しながら歩くことが基本の対策です。
手稲区と西区で記録されたヒグマの出没
手稲区のヒグマ出没情報のページには、2026年6月1日に手稲本町の手稲山麓線で、ヒグマらしき動物が目撃されたと記録されています。場所は、手稲インターチェンジ入口から手稲山方向へ約1キロから5キロの間の地点でした。2026年7月8日には、手稲区手稲金山131番地4付近で、ヒグマらしき動物の物音が確認されています。
西区では、2025年9月に西区平和で人身事故が発生しました。平和の滝の登山口がある地域でもあるため、西区側から登る場合も例外ではありません。
手稲区側でも西区側でも、ヒグマの記録があります。どちらの登山口から登るにしても、クマへの備えは欠かせません。
登る直前に最新の出没情報を開く
登る日の直前に、札幌市のヒグマ出没情報のページを開いて、手稲区と西区の最新の情報を確認しましょう。クマ鈴などの音の出る道具を携行し、早朝や夕方の行動は控えめにすると安心です。
ここで一つ難しいのが、初冬の時間計画との兼ね合いです。日が短いので早めに出発したい一方で、早朝や夕方の行動は控えめにしたいところです。この二つを両立させるには、明るくなってから歩き始め、日が傾く前に下山を終える計画にするのが現実的です。平和の滝コースの往復なら、この条件に収めやすいでしょう。
クマ対策の鈴やスプレーなどを準備し、単独行動は避けてください。
初冬の日帰り登山は登山届と複数人での行動、日没前の下山が基本
初冬の山で安全に日帰りするには、手稲山に限らず、出発前の準備と行動計画が欠かせません。
他の地域の山でも、初冬の天候変化への注意が呼びかけられています。鳥取県の大山では、10月に遭難が6件発生し、11月初旬には初冠雪も確認されました。雪が見える高度ではアイゼンが必要な箇所もあるとして、注意が促されました。秋から冬へ移る時期の山で、遭難が相次いだ例です。
入山前に気象情報と日没時間、携帯電話の充電を確認
入山前には、気象情報と日没時間を確認し、携帯電話の充電などの装備点検を行いましょう。初冬は天気が急に崩れることもあり、出発の朝に最新の予報を見ておくことが大切です。
登山届には氏名、年齢、連絡先、登山ルートを書く
登山届には、氏名、年齢、連絡先、登山ルートなどを記載します。提出が義務でない地域でも、万一に備えて出しておくことが勧められています。手稲山のような身近な山でも、どのルートで登ったかを誰かが知っていれば、トラブルのときに探す範囲を絞れます。
単独登山を避け、余裕のある計画で下山する
単独登山は避けて、複数人で登りましょう。トラブルが起きたときに、自分で救助要請ができない場合があるためです。
日没前に下山できる、余裕のある計画も大切です。手稲山では、平和の滝コースの登り約2時間、下り約1時間45分に休憩と山頂での滞在を加え、早めの出発を心がけてください。
初冬の手稲山でよくある疑問への答え
初冬の手稲山について、登る前に気になりやすい疑問に答えます。
スニーカーで登れるかという疑問には、はっきり答えられます。初冬の手稲山にスニーカーで入るのは危険です。積雪に耐える登山靴と滑り止めを用意してください。平和の滝コースの岩場とガレ場は、雪や霜がつくと夏よりずっと滑りやすくなります。
初冠雪の発表前なら雪の心配はないのでは、と考える人もいるでしょう。答えは、雪の心配は残る、です。初冠雪は市内から山の白さが見えた日の記録なので、発表前でも山の上では雪がちらつくことがあります。10月下旬から11月は、山頂付近が雪に覆われていても不思議ではない時期です。
北尾根コースから山頂へ行けるかについては、行けません。手稲区の公式ページが案内しているとおり、北尾根ルートは区内から登れる自然歩道で、山頂までは続いていません。山頂を目指すなら、平和の滝側から登ってください。
公共交通機関だけで日帰りできるかという点では、琴似駅前から平和の滝入口までバスで約25分、そこから平和の滝まで徒歩約20分で登山口に着けます。時刻表は時期によって変わるので、帰りのバスに間に合う下山時刻を決めてから登りましょう。
春と初冬では何が違うのか、と気になる人もいるでしょう。春は4月下旬から5月中旬にかけて、雪解け水で平和の滝や布敷ノ滝の流れが強まり、標高の高い区間に残雪が残る年があります。歩きやすさの目安は6月以降です。初冬はその反対で、雪が降り始めて登山道が隠れていく時期にあたります。春は雪が減っていく季節、初冬は雪が増えていく季節と考えると、装備を選ぶときの判断がしやすくなります。
初冬の手稲山は平和の滝コースから早めに登って早めに下りる
初冬の手稲山に日帰りで登るなら、平和の滝コースを選び、早めに出発して早めに下りる計画が基本です。登り約2時間、下り約1時間45分という夏道の目安に、休憩と山頂での滞在、雪による遅れを加えて考えてください。
初冠雪は2024年と2025年がどちらも10月20日で、早い年は10月13日、遅い年は10月30日でした。10月中旬から11月に登るなら、山頂付近の雪を前提に、積雪に耐える登山靴と滑り止め、ヘッドランプを用意しましょう。
手稲山の大部分は私有地なので、整備された登山道から外れないことも大切です。ヒグマの出没情報は手稲区と西区の両方で記録されているため、登る直前に札幌市の出没情報を確かめ、音の出る道具を持って歩いてください。札幌市中心部から車で約40分の身近な山でも、初冬は冬山の入り口として向き合う必要があります。








