子持山の登山、渋川市の獅子岩は鉄梯子の下りが怖いという声

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子持山は標高1,296メートル、群馬県渋川市の山で、登山者のお目当ては山のシンボルである獅子岩です。日帰りで歩ける低山ですが、鎖と梯子とロープに頼る大小の岩場が中腹から山頂付近まで連なります。ハイキングより一段上の山歩きができる山です。登山記録では、群馬県が選んだぐんま百名山の一つに数えられています。

JR上越線の渋川駅からはバスが出ていて、車なら子持神社の先にある、橋の番号がついた駐車場が起点です。

獅子岩の鉄梯子は、登るときより下るときのほうが怖いという声が何人もの登山者から上がっています。雨の後の斜面、冬から早春の凍結、アブやスズメバチ、クマにも気を配る必要があります。獅子岩のてっぺんからの眺めを評価する声は多くあります。

目次

獅子岩の鉄梯子と鎖は登りより下りが怖い

獅子岩は、子持山のコースでいちばんの難所です。鉄製の梯子と鎖が架かっていて、登りより下りのほうが怖かったと話す人が複数います。岩が張り出しているせいで、足を置ける幅がわずかしかない場所もあります。

高度感が苦手なら獅子岩の上には登らない

獅子岩の頂上付近には、両側が切れ落ちた場所があります。高度感が苦手な人は、岩の上を目指さず、通常のルートを歩く判断も大切です。

獅子岩から子持山の山頂までもロープの岩場が続く

獅子岩を過ぎても岩場は終わりません。山頂へ向かう区間にはロープが張られていますが、足場は悪めです。

獅子岩のてっぺんからは景色と岩脈を見渡せる

頂上に立つと周囲の景色と岩脈を見渡せて、わざわざ見に行く値打ちがあると評価する登山者が多くいます。

眺めは山頂付近でも楽しめます。十二山神の碑の周りで、谷川岳と日光白根山の方角を望めたと書き残した登山者がいます。

獅子岩は火山岩頸で、岩脈が放射状に広がる中心に立つ

獅子岩は、大黒岩とも呼ばれる岩で、火山岩頸(かざんがんけい)とされています。見る位置によって形が違って見えるといわれ、登山者が投稿する写真でも、たびたび話題になります。登山記録の中には、形は円筒で、直径が約150メートル、高さが約100メートルと説明したものがありました。山頂付近の斜面に露出する岩として取り上げているのは、産総研地質調査総合センターの「日本の火山」です。

火山岩頸とは、マグマの通り道である火道の中で、マグマが冷えて固まった岩体のことです。英語ではボルカニックプラグ、あるいはボルカニックネックといいます。周りの岩石は侵食で削り取られても、硬い岩頸だけは残ります。その結果、目立つ柱状の地形になります。海外の例では、セントルシアのピトン山が知られています。

子持山は溶岩と火山砕屑物が重なった成層火山

獅子岩を抱える子持山は、火山の中でも成層火山に分類されます。成層火山とは、溶岩と、噴火で飛んだ岩片である火山砕屑物が、層になって交互に重なった火山で、「成層」の名もこの層に由来します。

ほぼ同じ火口で噴火を繰り返すので円錐に近い形をした山が目立ち、例としては富士山、八ヶ岳、赤城山が挙がります。成層火山の斜面は山頂の近くがもっとも急で、離れるにつれて緩やかになります。

岩脈はLタイプとVタイプの2種類に分かれる

岩脈とは、岩石の割れ目に入り込んだマグマが板のように固まった火成岩体です。幅は、数メートルから数十メートルほどのものが多いとされます。

中心の火道から四方へ伸びた岩脈のまとまりは、放射状岩脈群と呼ばれます。子持火山の場合、その中心にあるのが獅子岩です。

子持火山の岩脈群には2つの型があります。Lタイプは外へ向かってほぼ水平に伸び、Vタイプは上へ向かってほぼ垂直に入ります。Lタイプの一部については、獅子岩の岩体からじかに分かれて伸びる様子が野外で確かめられました。Lタイプの岩石の特徴は、獅子岩の岩体とほぼ共通です。一方のVタイプは、より未分化で苦鉄質な岩石とされています。

屏風岩は高さ約60メートルの岩脈で渋川市の名勝

獅子岩の南東にも、高さ20メートルから30メートルほどの岩脈が伸びています。山頂から南へ約1.5キロの屏風岩も岩脈で、高さは約60メートルあり、渋川市の名勝に指定されています。名勝とは、文化財保護法が定める記念物の一類型で、優れた景観地が対象です。

屏風岩へは沢のルートから上がる道があります。ロープを握り、木の根をつかんで体を引き上げ、最後はアルミ製の梯子を登ります。

山岳会の記録は7時出発で11時10分に下山、YAMAPの周回は約4.6キロ

時間の見当をつけるなら、山岳会が残したコースタイムが役に立ちます。3号橋の手前を発着点に、獅子岩、柳木ヶ峯(やなぎがみね)、山頂を通って大タルミから戻る周回でした。

通過地点時刻
3号橋手前7時
5号橋7時15分
7号橋7時25分
登山口7時30分
尾根出合8時10分
獅子岩8時35分から8時45分ごろ
柳木ヶ峯9時10分
子持山の山頂9時半ごろ
大タルミ10時半
8号橋10時55分
3号橋手前11時10分

この記録では、山頂に着いたあと休憩を取ってから大タルミへ下っています。

YAMAPの記録では周回に3時間36分ほど

距離と登りの量は、YAMAPに残る記録が参考になります。

コース距離累積登り所要時間
子持山の周回約4.6キロ約624メートル3時間36分ほど
浅間山と組み合わせた周回約6.0キロ約811メートル4時間38分

どちらも個人の記録の数値で、歩く速さや休憩の長さで変わります。

累積登りは累積標高ともいい、登山中に上った高さを足し合わせた数値です。総上昇量や獲得標高という呼び方もあります。登山口と山頂の高低差である標高差とは別のもので、アップダウンを繰り返すコースほど大きくなります。コースのきつさを測る目安として使えます。

柳木ヶ峯は標高約1,190メートル、浅間山方面の下りは急

山頂の手前にある柳木ヶ峯は、標高が約1,190メートルです。ここで分かれて浅間山の方面へ下る道は、転げ落ちそうな急坂が続くという記録がありました。

渋川駅から桜の木行きのバスで子持入口へ、車なら6号橋付近から歩き出す人が多い

電車とバスはJR上越線の渋川駅から子持入口へ

JR上越線の渋川駅で関越交通バスの桜の木行きへ乗り継ぎ、降りるバス停は子持入口です。群馬県が公開する散策コースの案内は、このバス停を発着点にした往復約7.0キロのコースを紹介しています。

車は橋の番号がついた無料駐車場を使う

子持神社の鳥居から奥へ進むと細い道になり、番号のついた橋のそばに駐車場が点在します。歩き始める人が多いのは6号橋の付近です。駐車場の料金は無料で、トイレはありません。

5号橋の駐車場は広めで、舗装はやや荒れています。ここが埋まりやすい日は、もっと奥にある7号橋の駐車場を案内されることもあるそうです。

登山口の周辺は道幅が狭く、すれ違いが難しい場所もあり、運転には注意が必要です。

倒木や落石で3号橋や4号橋の手前から歩く日もある

落石や倒木があると、車で入れるのは3号橋や4号橋の手前までになり、そこに駐車して歩きます。渋川市などが出す最新の通行情報を、出発前に見ておいてください。

5月1日の山開きは子持神社へ続く桜並木がにぎわう

登山口へ向かう道の途中に子持神社があります。境内には、子持山を詠んだ万葉歌碑が建っています。神社へ続く山道は桜並木で、5月1日の山開きには大勢の人が訪れます。山開きとは、その年に初めて登山や入山を許す日、またはその期間を指す言葉です。

登山口までの道のりには、ほかにも6月のさくらんぼ狩り、9月の栗拾い、秋に開園する子持山道並木りんご園があります。

春は桜とつつじ、子持神社の例大祭も開かれる

春になると桜やつつじが見頃を迎え、子持神社では例大祭が行われます。例大祭とは、神社が毎年開く祭りのうち最も重要なものです。

双林寺には県指定天然記念物の千本かしと大かやがある

登山口へ向かう道の途中には双林寺もあります。境内の千本かしと大かやは群馬県指定天然記念物で、昔から双林寺七不思議の一つとされてきました。登山の行き帰りに寄れば、山の信仰や自然に触れられます。

天然記念物とは、文化財保護法上の記念物の一つで、動物、植物、地質鉱物の中でも、学術上の価値が国にとって高いものをいいます。

子持山の登山は滑りにくい靴と音の出るものを持ち、クマの情報を出発前に確認する

雨の後の木道と落ち葉の道は滑りやすい

足を取られやすいのは、雨上がりの木道、湿った斜面、落ち葉に覆われた道です。獅子岩の付近は岩場と急な登りが連続するので、滑りにくい登山靴が向いています。

冬から早春は屏風岩への沢のルートと岩場の凍結に気をつける

屏風岩へ上がる沢のルートは、冬から早春にかけて凍っている場合があります。獅子岩の鉄梯子の近くでミニ氷柱を見たという記録もありました。寒い時期は岩場の凍結にも注意が必要です。

夏から秋はアブとスズメバチ、4月にはクマの目撃情報も

夏から秋は、アブやスズメバチの動きが活発になる時期があります。

群馬県のクマ出没マップには、4月の目撃情報として、子持神社の鳥居の東約200メートルあたりが掲載されたことがあります。音の出る鈴やラジオで人がいることを知らせ、複数人で歩くのが基本です。群馬県の最新の出没情報も、出かける前に見ておいてください。

子持山の登山は獅子岩の鉄梯子と鎖が核心

子持山の登山で山場になるのは獅子岩の鉄梯子と鎖で、下りのほうが怖いという声があります。高度感が苦手なら、岩の上には登らない判断もできます。

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